スタッフブログ

2024年02月01日  

投稿者:森のいぬねこ病院 スタッフ

皮膚病の食事管理その3

こんにちは!芋沢院の榎原です☀️

 

ふとフードについての情報収集をしていたら

大学自体の同期が頑張っている病院を見つけて

すごいなーと刺激をもらいました🤔

 

 

さて本日は皮膚疾患の食事管理その3

ご自宅で食べさせているアレルゲンを把握した後、

どうやって食事の変更をすれば良いか

のお話しです!

今回で最後になります。

 


 

皮膚疾患の時の食事管理

②アレルゲンについて

1.アレルゲンは原材料単位で

2.特定は難しい。

3.現在食べているものを把握する

 

まで解説しました。その続きです↓

4.アレルゲンを減らす

次に、極力アレルゲンを減らしてみましょう。

前回の例で言えば、

ドッグフードに

「鶏肉・米・大麦・レンズ豆・えんどう豆・さつまいも・羊肉・りんご」

が含まれていますした。

そして、

あげているおやつだけに含まれるアレルゲンは

「乳・小麦・じゃがいも・かぼちゃ・卵」

です。

 

おやつを止めるだけでも少し、アレルゲンを減らすことができますね。

 

こんなふうに、食材単位で考えると何を減らすべきか見えてきます。

 

 

5.アレルゲンを変更する

・それでもうまくいかない

・最初から現在食べているものとは全く別のものに変えられる

・フードがそもそも良くない。アレルゲン多量で変更を推奨される

上記のような場合には

現在食べているアレルゲンを含まないご飯にしてみましょう。

 

上の例で言うと

鶏肉・米・大麦・レンズ豆・えんどう豆・さつまいも・羊肉・りんご」

でが入っている食事を変更し

「魚肉や豚肉・タピオカ・大豆・コーンスターチ」

などでつくられている食事をチョイスする

ということをやってみます。

 

一度選んだ食事がダメでも、

今度はさらに別の組み合わせの食事を試すことができそうなら

何回か変えてみるとうまくいくこともあります。

 

また、アレルゲンを全く含まない療法食

アレルギー反応を起こしにくいように

化学的に分解した療法食もありますので

そちらを試すのもありです。

 

6.アレルゲンを増やしてみる

これまでの食事変更で、痒みが落ち着いたら

痒みの原因は食物アレルギーの可能性が高いです。

 

とは言え、今後ずっと変更した食事しか食べられない。。

と落胆する飼い主様も多いです。

そう言う方には、

少しずつ食材を与えてみることをお勧めします。

例えば、最初に食べていた

「牛肉・牛乳・鶏肉・小麦・米・大麦・さつまいも・じゃがいも・大豆」

のなかで、痒みを実際に引き起こしていた食材は

まだわかっていないのであれば

「牛肉」だけ与えてみたり、「さつまいも」だけ与えてみたり

すると言うことです。

もし特定の食材を与えたときだけ

痒みが増してくるのであれば、

それが痒みを引き起こした犯人だと確定することができます。

 

これを繰り返して、大丈夫な食材をピックアップすれば

食事制限がだいぶ楽になるでしょう。

 

ただし、食事管理をしっかり行ったのに

痒みが改善しない😱

というケースもあります。

その場合には、何が良くて何がダメかは

見た目や生活ではわかりづらいですので

アレルギー検査を行った上で

絶対NGな食材を避けて食べ物をチョイスしてあげていれば良いと思います。

 

 

③質

最後に「質」のお話しですが

端的にいえば、添加物やオイルコーティングがある

ドライフード、既製品はどうしても

手作りやフリーズドライなどのフードに比べ、質的に劣ります。

 

ドライフードの中でも添加物や食材によって質の差が生まれますので

なるべく良い質のものを選んだ方が良いでしょう。

 

これらは具体的な論文や一個一個の添加物についての

毒性や安全性を議論しても仕方がないと思っていて

 

どうしてダメなの?

と聞かれたら

いくら栄養的に考えられた食事だからといって

カップ麺や・菓子パン・お菓子・添加物盛り盛りの輸入品

ばっかり食べて生活している人と

新鮮な食材で毎食調理された食事をとっている人の

どちらが健康だろうかという話です。

 

明確な論文は知らないのですが、

やはり新鮮なものを調理したものは、

非常に良い食事というのは間違い無いと思います。

 

あと残念ながら

ペットフードにおいて

「高くて質の悪いもの」は存在しても

「安くて質の良いもの」はないので

その辺りは健康のためにはしょうがない

と思っていただいた方が良いですね😅

 

最後に

ここまで3回にわたって

・なぜ皮膚病で食事管理が大切なのか

・どんな点に注意して食事を選べば良いのか

をポイントを具体的にして

解説してきました!

 

もっと拘って言えば、

・手作り食のお話

・フードに入っている添加物や保存料のお話

・フードに使われる原材料のお話

・飼料用食材(ミール)などとペットフードに関わる法律

・腸内細菌と食事、皮膚病の関係

などなど。。

食に関してはトピックスがいっぱいありますが

現実的にわかりやすくてやりやすいところを

お話ししています!

 

全部覚えるのはなかなか大変だと思いますので、

食事を選ぶ際にカンペ的に

活用していただければと思います🤣

 


 

今回もそうですが

ブログを書くために勉強をし直していると

まだまだ知らないことがたくさんあるなと

思い知らされます。。

 

これからも精進を続けたいと思います!

©森のいぬねこ病院