こんにちは!芋沢院の榎原です☀️
今日は輸血が必要な子のために
血液型適合試験ークロスマッチ試験
というものをやりました。
何個か前のブログで、
犬の血液型は重要なものはひとつで
DEA1.1(+)と(-)
だと触れましたが、
実際にはそのほかにも色々な分類型があります!
DEA1.2とかとか…
それら全てを判定して血液型適合か判定するのは
労力が果てしないので、
基本的にはDEA1.1が+かーかだけ調べたら
あとは実際に
輸血を提供する犬(ドナー)
と
輸血を必要とする患者(レシピエント)
の血液を混ぜ合わせて
免疫反応が起こるかどうかを判定します。
簡単な説明を画像付きでどうぞ↓
左2本はレシピエントの血漿と赤血球、右2本はドナーのもの
レシピエント血漿とドナー赤血球を混ぜます(主反応試験)
ドナーの血漿とレシピエントの赤血球を混ぜるパターンもやります。(副反応試験)
血球が塊状になっていかないことを顕微鏡で確認します。
なっていなければ適合です。
塊状になった(適合しない)例です
これがクロスマッチ検査です。
もし適合しない血液を輸血してしまうと
免疫反応によりせっかくいれた血液が破壊されてしまうばかりか
アレルギー反応により、状態を悪化させてしまう危険性があります。
(DEA1.1+の血液を-に輸血すると特に危険⚠️)
それを防ぐための大切な検査がクロスマッチです。
当院ではこれを行なって大丈夫と判定したドナーから
必要な血液を採血(供血)させていただき、
新鮮な血液として当日のうちに輸血しています。
ちなみに救急病院や大学病院などの二次診療施設では
濃厚赤血球液や新鮮凍結血漿といった
成分輸血もすることができ、
重症動物への対応がより迅速に、
適切にできるような体制を整えております。
しかしながら、当院のような一次診療施設では
そのような準備をする設備や供血犬の
確保が難しいため、
輸血が必要となったらその都度
知り合いや患者様に協力を要請して
輸血を行う必要があります><
命をつなぐためにも、
大切な輸血ですが
その実施のためのハードルは高く
今回も準備を進めてくれるスタッフや
協力してくださる動物さん・飼い主さんに
たくさんお世話になりました。。
感謝しかありません😭
あとは回復を祈って治療を頑張るのみです💪