こんにちは!森のいぬねこ病院の榎原です☀️
猫ちゃんはグルーミングといって
自分の体を満遍なく舐めることで毛艶を保っていますが
時に、その舐めるという行為が止められなくなり
皮膚がただれてしまうことがあります😱
本日はそんな猫ちゃんの「舐め壊し」についてお話ししたいと思います
舐めてしまうのはなんで?
そもそも猫はグルーミングをする動物なので
舐めることはなんら異常ではありません。
むしろ、グルーミングをしないことの方が
病気のサインだったりします!
猫のグルーミングには
・毛艶を保ったり
・毛玉ができるのを防止したり
・リラックスしたり
などの意味があります。
ですがそのグルーミングが過剰になってしまうと、
毛をむしりとるまでなめてしまったり
→脱毛
さらにその下の皮膚を削り取ってしまったりします
→舐め壊し
どうしてひどくなるの😱
原因はいくつか考えられます
①痒い
痒みがあれば当然そこを掻いてしまいます
ひどい痒みなら尚更であり、舐めることが
痛きもちいいのか、舐め続けて傷になってしまいます。
痒みの原因となる疾患には
・細菌感染症
・ノミダニ感染症
・カビ感染(痒みがないことが多い)
・ノミアレルギー
・食べ物アレルギー
・原因不明のアレルギー(アトピー)
・ある種の腫瘍
などが挙げられます。
②痛い!
次に、体に不快感がある場合です。
例えば、膀胱炎や関節炎(特に腰)
便秘による腹痛があれば
お腹周りや腰回りを舐めることが増えて
脱毛してしまいます。
人が腰痛くてさするのと同じ理論です。
うんちおしっこがちゃんと出ているか
高齢猫で、階段の上り下りやジャンプをしなくなった
など、情報を整理して
もし怪しければ、しっかりと検査をして
鎮痛剤の投与や治療により落ち着くかもしれません。
③イライラ
いわゆるストレスです。
猫ちゃんはストレスに非常に敏感のため
痒くて舐めていても痛くて舐めていても
ストレスが悪化要因になり得ます。
最近来客が増えた、引越しした、同居猫が増えた
など思い当たることがあれば獣医師に伝えてみてください。
どうすれば止められますか?
ここがむずかしいポイントです。
「にゃんとも難しい猫の皮膚病」
そんな名前の特集が皮膚科専門雑誌で組まれていて
とても上手いこと言うなと思った記憶があります🤣
原因がハッキリすれば治療をすればいいじゃん!
と思うところなのですが
実を言うと猫ちゃんは投薬や治療そのものがストレスになったり
そもそもできなかったりするんですよね😭
なので、
・腫瘍があれば切除や抗癌剤
・感染症なら抗生剤や駆虫薬
・アレルギーがあるならアレルゲンの回避
・膀胱炎や痛みの原因があればその治療や痛み止め
・ストレスなら環境改善とストレスケアサプリ
・とにかく痒みにはステロイド
といった治療法は様々ですが
外用薬は余計気にしてしまうから使いづらかったり
様々な治療で基本的に使う内服薬が飲めなかったりと
すると、原因が分かっても治療ができません。。
そこで私が気を付けているのは
①しっかりとした原因の見極め(あてずっぽう治療はしない)
②できるだけ環境改善や食事の変更から攻める
③必要最小限の投薬
④性格や環境に合わせて治療の方針修正、カスタマイズ
をするように心がけています。
私お得意の漢方薬も、猫ちゃんでは使いづらいことも多いので
注射薬の利用や飲みやすい粉薬の調剤など
あの手この手を用意しております。
猫ちゃんの皮膚病はあまり多くはないですが
困った時にちゃんと治療ができるように
投薬や通院の練習を小さい頃からしておいたり
その子の性格や特性を獣医師さんと共有しておくと
治療がやりやすくなると思います!
いかがでしたでしょうか。
最近は以前に比べ犬猫の飼育頭数が逆転しているという
話もあり、当院でも猫の患者さんは確実に増えてきています。
少しでも多くの患者様の助けになるように丁寧な診療を
しておりますので
猫ちゃんもお気軽にご相談ください!
また、病院へ行くのが苦手な猫ちゃんのご相談がしやすいように
オンライン診療にも対応しております!
こちらもぜひご利用・お問い合わせくださいねー^^
榎原でした☀️