こんにちは!芋沢院の榎原です☀️
昨日から花粉のせいかくしゃみが止まりません🤧
診察中にもくしゃみがでたり
鼻水かませていただくほどでした😅
今日は薬を飲んだし、
昨日よりマシだといいのですが。。。
今日は前回に引き続き
デンタルケア、特に病院でじゃないとできないデンタルケアについて
お話ししていきたいと思います!
病院でのケアを考えるタイミングは?
①まずは歯科検診にいきましょう!
まずは病院で、どの程度の歯の状態か
また、ホームケアがうまくできているか
病院でのデンタルケアが必要かどうか、
チェックしてもらう歯科検診を受けましょう!
先日、月曜から夜更かしで
全国各地のランキングを調査した件
というのがやっていて、
その中で愛知県、虫歯の多い県ランキング一位
北海道、ランキング最下位
と紹介していました🤔
しかし夜更かしはすごいなぁと思ったのが
実際に調査すると
歯医者に検診へ行く頻度が愛知県の人が圧倒的に多いということが
わかっていました😲
歯の健康に対する意識が高いから、
虫歯の検出率が高くなったということですね。
県など主体で無料の歯科検診をしてくれるそうです。
というわけで、歯周病の判断のために病院で、
最低でも1年に一回、
可能であれば人と同じように3ヶ月に一回
歯のチェックと相談を行うと良いでしょう💡
②歯科検診で診てもらうこと
冒頭にもお話しした通り
歯科検診では
・歯と歯周組織の状態のチェック
・ホームケアが上手にできているかどうか
・病院でのデンタルケアの必要性
を診ていきます。
具体的には以下の項目を見ます💡
・歯垢と歯石の沈着程度
→程度により、0(健康)から3点(歯石・歯垢が歯の2/3を覆っている)でスコアをつけます。
・歯肉炎の進行程度
→同じく0(健康な歯茎)から3点(重度の炎症・自然出血)でスコアをつけます。
・歯のぐらつき
→0(動かない)から3点(グラグラ、前後左右1mm以上動く)
・歯の根っこの露出があるかどうか
→多根歯(根っこが分岐している歯)では、その分岐部が見えたりしていないか
ない歯に関しても、歯茎が痩せ細って根っこが広く露出していないかを
確認します。
・歯周ポケットの状態
→正常では1~3mm程度ですが、歯周病の進行により深くなったりします。
深いほど悪いとは一概に言えないため、スコアリングは行いませんが
歯周病に重要な評価となります。
・口臭
→主観的なもの(飼い主様が感じる臭さ)と客観的なスコアリングがあります。
客観的な指標では、オーラストリップという、口臭の原因物質を検知する
試験紙を用います。
・レントゲン検査
→歯の周囲の骨の状態を把握することができます。
一本一本の歯を詳細に観察することは難しいですが、
全体像の把握や骨折の有無、最も観察したい歯のピンポイントでの撮影は
大人しい子では無麻酔でも行うことができます。
理想的な撮影ができれば、骨の病変の有無をおおまかに知ることが可能です。
詳細な撮影は麻酔下で行うことが必要で、
動物が協力的でない場合、無麻酔での実施はできません😓
どこまで出来るかが問題。
大人しいわんちゃん・猫ちゃんでは
全ての検査を無麻酔にてある程度行うことも可能ですが
歯周病が進行し触られることで痛みを感じる子、
そもそも口周りを触らせるのが苦手な子は
できるチェックが限られます😅
無理に検査を完遂することに拘らず、
得られた情報の中で、次の手を考えましょう💡
③歯科検診で異常あり、より詳細な検査が必要と判断されたら
無麻酔で出来る限りの検査を行い
明らかに歯周病がなく、軽度の歯周炎や歯垢・歯石の沈着のみであれば
ホームケアの指導を行います。
どこが磨けていないか、磨くためのコツ
などをお伝えし、どういうやり方があっているかを
相談します🤔
人と違い、動物の歯磨きは動物と人との二人三脚。
いくら人側の考えで「このやり方が良い!」
と思っても、動物が嫌がってしまっては良い効果が得られません><
その子ごとにベストな方法を探します!
話し合い、決まった方法で、
また次回の定期検診まで実践してもらいます💪
では異常あり、あるいは検査不十分だけど
歯周病の疑いが高い場合はどうするでしょうか?
次のステップとしては、全身麻酔下での口腔内検査+処置となります!
④麻酔下検査、処置
麻酔をかけないとできない検査として
・歯の裏側、奥の方の詳細なチェック
・刺繍ポケットの深さの判定(特に裏側)
・口腔内X線検査
・歯の動揺の正確な検査
が挙げられます。
歯周病とは歯の疾患ではなく、歯の周囲の組織
特に歯茎や歯槽骨の疾患ですので
その評価はパッと見ただけではできません⚠️
どうしても正確な検査には、器具を用いたチェックや
レントゲン検査が必要不可欠です。
例えばどんな状態なら麻酔下検査・処置を勧められる?
以下に挙げるような歯周病を疑うサインがあれば
麻酔下検査・処置が推奨されます!
口臭が強い・歯茎からの出血がしやすい、
口を触られるのを嫌がる・食べるのが遅くなった
食べるときに噛む音が聞こえない(丸呑みする)ようになった
歯がグラグラしている・くしゃみが多くなった
目の下が腫れている
麻酔下処置について
せっかく麻酔をかけたのであれば検査だけで終わることは少なく、
スケーリング(機械を使用した歯石取り・歯磨き・歯周ケア)や
必要に応じて抜歯を行います。
もちろん、行う可能性がある処置については事前にしっかり相談し、
ご理解をいただいてから実施します。
検査とスケーリングのつもりが、いっぱい抜かれた。。
ということがないように😅
こういった誤解のないように、無麻酔の時点での歯科検診も
とっても大事ですね🤔
まとめ
・病院での歯科検診を定期的に実施しましょう💡
(おおよそ3ヶ月から1年ごと)
・相談を受け、必要であればホームケアの見直しをしましょう💡
・さらに必要な場合は麻酔下検査、処置を行いましょう💡
今回は、病院で行うデンタルケアについて
大まかにお話ししました!
どんなやり方で歯の健康を守っていけばいいのか、
全体像を把握できれば幸いです!
次回はよく受ける質問や疑問点を深掘りする内容でお届けしようかと思います!
・ホームケアは何歳から始めたらいいの?
・歯科処置はどのくらいの頻度で行うべきなの?
・麻酔は安全なの?
・何回も麻酔をかけてもいいの?
・歯を抜いても大丈夫なの?
などなど。。
また、知りたいことがありましたらコメントくださればお答えします^^
お楽しみに!