スタッフブログ

2023年10月26日  

投稿者:森のいぬねこ病院 スタッフ

子犬時期の予防についてーひとまず最後(健康診断)

こんにちは!芋沢院の榎原です☀️

昨日は休診日でしたが腰部ヘルニアのオペでした!

手応えとしてはバッチリの出来栄えです💪

芋沢院の手術器具はリニューアルの際

かなりアップグレードしていますので

正直手術がやりやすいです😁笑

 

さて、そんなバタバタでちょっとブログの更新が遅れてしまいました😅

今日は前回の続きとして、

病気ゼロのためにできる「予防」

アドバンス編!

ということで健康診断について話そうと思います😲

 


健康診断の目的と意義

健康診断の目的は、いくつかあると考えています。

大雑把に言えば健康であることの確認

健康じゃないところの発見なのですが、

あえて書き出すと、以下のような意義があります。

①健康時のデータの蓄積

②病気の早期発見

③先進予防

です。

多くの人が

なんとなく歳をとってきたから

健康に不安があるから

という理由で健康診断を受けると思いますが

実は

健康診断は絶対に健康であるだろう。

と思う時期に行うことも重要

なのです。

そもそも、不健康とは、

健康であるときの状態から外れた状態

を指すのですが、

この健康なときの状態というのは

人によって差があります

平常時でも体温が

37度くらいの人もいれば

35度の人もいます。

同じように、健康であっても平均値よりも高い傾向であったり

低い傾向である場合、

もし不健康なときだけ検査しても、

軽度の異常として見逃されてしまうかもしれません。

(平均体温37度の人が37.5度でも楽だけど、

35度の人が37.5度になったらきつい!)

 

また、こうした異常にいち早く気が付くことができれば

それを平常な状態に戻すためにはどうしたら良いのか

より負担の少ない手段を模索する余裕ができます。

食事の変更やサプリメント、運動療法、漢方薬など

 

これが、健康診断を若い時期から、そして定期的に行う意義です!

 

🐶犬猫の健康診断🐱

続いて、いぬねこの健康診断について

どんなことをやるのか

簡単にご説明します!

・血液検査💉

全血球計算、肝障害検査、肝機能検査、腎機能検査、代謝機能検査、各種ホルモン

など様々な項目を、病院で血液を採取し、外部の検査期間で測定してもらいます。

 

特殊な検査を含まず、異常の可能性がある動物をピックアップするための検査を

スクリーニング検査と言います。

健康診断ではこのスクリーニング検査のための項目を

チェックします。

スクリーニング検査で異常が見られれば確定診断のための

特殊な検査に進みます。

 

・レントゲン検査💀

胸部(心臓・肺・気管・食道)と

腹部(肝臓・胃から大腸・腎臓から膀胱・尿道)

場合により頭部、頸部、四肢

の撮影を行います。

レントゲン検査は体内の臓器の位置関係・形・大きさの異常

一枚の画像として把握することができるため

スクリーニング検査に適しています。

ここで異常が認められれば精密検査(CT・MRIなど)

を推奨することがあります。

 

・尿検査🚽

尿の性状(尿中に含まれる成分や濃さ)から、病気の可能性を探ります。

 

・糞便検査💩

糞便の形や固さ・嗅気・内容物の顕微鏡検査を行い

寄生虫性疾患や消化器疾患の可能性をチェックします。

 

・超音波(エコー)検査📡

超音波検査は心臓や肺、肝臓や消化管・腎臓・膀胱・副腎など

様々な臓器の内部構造を一つ一つクローズアップして見る

画像検査です。

健康診断では病気である可能性を探る

スクリーニング検査として活用しますが、

疾患によってはこの検査により確定診断を下すことができる

高性能な検査です。

・血圧検査⚠️

血圧測定により高血圧をチェックします。

動物でも高血圧症は様々な病気と関連し、

寿命の短縮に関わるため

チェックと対策をすることが大切です。

特に猫の高齢期には高血圧の

可能性が高くなるため

検査をすることが勧められます。

 

・心電図検査❤️

心臓の電気的な活動を検査し、

心臓病・不整脈を探ります

簡易的な心電図検査で異常が認められれば

他の検査と組み合わせたり、

より長時間の心電図検査や薬剤の反応を見て

不整脈などの確定診断へと進みます。

 

・眼科検査

犬では白内障・緑内障・ぶどう膜炎などの疾患が老化とともに

増加していきます。

特に白内障は加齢が発症と関連しており

早期の発見により治療の選択肢も

広がります。

検査では、目に光を当てて

光の通り方を確認することで、白内障が発見されます。

 

・歯科検査

歯科検査も大事な健康チェックの一つです

お口を触られるのが苦手なわんちゃんは難しいですが、

麻酔をかけなくても

歯垢・歯石のつき具合、歯肉の赤み・腫れ

歯周ポケットの有無・歯のぐらつきなど

確認できることは多いです。

定期検査として、完全なチェックには

麻酔下でのレントゲン検査

最も良い方法です。

 

歯周病の歯のレントゲン

 

健康診断の時期

初めてやる健康診断は、生後半年ごろ

もしくは1歳になった時が良いと思います。

半年ごろというのは、前回お話しした不妊手術の時期です。

この時には全身麻酔のための検査で

血液検査とレントゲン検査を行うため、

その際に初めての検査結果を得ることができます。

次のタイミングとしては成長期が終わる1歳から1歳半です。

この時期に再度血液検査を行うことで、

初回と合わせて2回分の情報が得られることになります。

 

その後は10歳ごろまでは年に1回

病気が見つかったら、もしくは11歳以降は年2回

のペースで定期健康診断を行うことをお勧めします。

 

毎年受けなきゃ行けないの!?

と思われるかもしれませんが、

わんちゃんや猫ちゃんの寿命は人の5分の1から6分の1ほど。

たった1年でも、動物にとっては人の5〜6年に相当する期間です!

 

 

森のいぬねこ病院の健康診断コース🍃

💉基本健診コース💉

血液検査スクリーニングのみのコースです。

初めての健康診断や、画像検査の必要のない定期検査にお勧め♪

🐶安心健診コース🐱

基本健診コースと同じ血液検査項目に加え、

レントゲン検査、腹部超音波検査、尿検査、糞便検査を追加したコース

1歳を過ぎ、最初の画像検査を行いたい場合や、

画像検査での経過観察を要する定期検査に!

❤️循環器健診コース❤️

基本健診コースと同じく血液検査に加え、

血圧+心電図検査、レントゲン検査、胸部+腹部超音波検査を行うコースです。

血液検査では心臓に負担がかかっているかどうかを調べる項目もあります。

心臓病になりやすい犬種で中齢以上の子

安心検診のレントゲン検査で心臓に異常が認められた子にお勧めです。

*心臓病になりやすい犬種:チワワ・シーズー、トイプードル、キャバリアなど

👩‍🦳シルバー検診コース👨‍🦳

基本健診コースの血液検査項目に加え、

甲状腺ホルモンや腎疾患の早期発見に用いられる検査項目を測定します。

レントゲン検査、腹部超音波検査、尿検査(院内および院外検査)、糞便検査、血圧検査

眼科検査(白内障のチェック)など

高齢期に発症が多くなる病気を発見するための検査

多く入っております!

そのため10歳を超えた子には受けることをお勧めします。

 

以上、4つのコースをご用意しております。

年齢や犬種・持病に合わせて獣医師と最適なコースを

相談していきましょう^^

 

まとめ

・健康診断は、健康なうちから受ける!

・若い時は年1回、高齢期は年2回

・最適なコースは獣医師と相談

 


今回は健康診断についてご紹介しました!

なかなか分かってはいるけど…

受けに行くのはめんどくさいんだよね😅

不思議とそんな声が聞こえてくる気がしますが。。。

 

気持ちはわかります。たぶんわんちゃんたちも

進んで受けたくはないはず笑

でも、人では会社が年1回とか2回とか健康診断を

受けるよう促してくれたり、義務だったりしますが

動物にはそんな義務ありませんし、会社から促してもくれません笑

なので飼い主様が大事な家族のためにと意識して、

きちんと受けさせてあげてくださいね😄

 

 

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