スタッフブログ

投稿者:森のいぬねこ病院 スタッフ

予防シーズンです🐶②フィラリア症

こんにちは!芋沢院の榎原です☀️

 

この度、3/14から3/17までの4日間、

ホームページに接続できない状態になり

皆様に大変ご迷惑をおかけいたしました。

現在は復旧いたしましたのでご安心ください😌

今後同じような事態にならないよう努めて参ります!

 

さて、スタッフブログにもログインできない状態でしたので

予防についてのブログを続けたかったのにしばらく途切れてしまいました💦

 

今日からはフィラリア症についてご紹介します!


フィラリア症🐛

すでに予防薬を購入し、毎月使用している方は

名前はご存知かと思います。

 

実際に、どんな病気か?については

意外と初めて購入した時に聞いたけど、忘れてしまった。

あるいはよくわからず続けている

なんて方もいるんではないでしょうか?

 

あらためて、フィラリア症はどんな病気か、

そしてなぜ毎月予防すべきなのか

解説いたしますので再確認してくだされば嬉しいです!

 

フィラリアってなあに?

フィラリアといえば日本では基本的に、

犬糸状虫という名前の寄生虫のことを指しています。

学名で、犬糸状虫をDirofilaria immitis といい、

糸状虫のことを英語でfilaria(フィラリア)と言います。

なので正確にいえばフィラリア=犬糸状虫ではないのですが、細かいことはおいときます笑

 

この犬糸状虫は、線虫という分類の寄生虫です。

見た目が素麺のような細長い糸状、線のようなので

こう呼ばれています。(使える写真がなくお見せできません><)

 

フィラリアにはどうやって感染するの?

この寄生虫は、蚊によって媒介されます。

媒介というのは、「運ばれる、介して移される」という意味です。

 

つまり、この寄生虫に感染した犬や野生動物を吸った蚊が、

また別の犬の血を吸うことで感染が成立します。

 

フィラリアに感染したらどうなるの?

感染した動物の体内で幼虫から成虫へと成長し、

心臓内に寄生します。

 

結果として心臓病・肺炎などを発症し、

発見・治療が遅れると死に至ります。

また、運良く発見したとしても

後遺症(弁膜症など)が残って治療を継続をしなければいけなくなります。

 

また、猫では感染こそ稀ですが、感染すると重篤となるケースが多く、

高い割合で死亡することになります。

 

フィラリアに感染しているかはどうやったらわかるの?

血液検査によって成虫の存在を検出することが可能です。

幼虫の段階では検査で検出できないため、

確実に検査で発見するには感染した幼虫が成虫になるまでの期間が必要です。

そのため感染後約4ヶ月経過する必要があるので

結果の解釈には注意が必要です。

 

フィラリアを予防するためにはどうしたらいいの?

フィラリアは、月に一回、定期的に飲み薬を飲むことで

予防することが可能です。

 

蚊に吸血されることで感染した寄生虫の幼虫が

心臓内で成長する前にお薬によって死滅させます。

 

フィラリアの幼虫が体内で成長するには3〜4ヶ月必要と言われています。

なので成長する前に叩いてしまえば心臓病などになることはありません。

 

しかし、お薬は幼虫が成長するにつれて効果がなくなってしまうため

必要な効果を得るためには必ず、1ヶ月ごとに飲ませ続けることが肝要です!

 

もし成虫になったらどうすればいいの?

検査で感染が発覚した場合、

まず予防薬を飲んではいけません

 

予防薬は幼虫を退治することはできますが、

成虫には効果がないため、治療目的に使うことは

残念ながらできません

それどころか、成虫がいるということはその子供達も大量にいます。

その子供たちには予防薬が効きますが、

大量の幼虫が大量に死滅することにより

血栓症アナフィラキシーのような

重篤な副作用が生じる危険があります

 

治療のための特別な方法がありますので、

獣医師の指示をよく聞き、治療を開始しましょう。

 

森のいぬねこ病院では通年の予防をお勧めしています!

フィラリア症にかかると

治療法はありますが、半年以上の投薬とそれ以上の経過観察

が必要となります。

場合によっては後遺症により一生涯の治療投薬を

必要とするかもしれません。

 

当院では、感染・検査の負担・投薬忘れなどを防ぐために

通年(毎月×1年×一生涯)の予防を推奨しています。

 

また、温暖化によって蚊の活動期間が延長していることも

これを推奨する強い理由となってきています。

世界で最も人を殺している動物は「蚊」

 

毎月飲ませ続けることで動物に負担はないの?

というご質問をよく受けますが、

この予防法は当院開院以来10年以上継続しております。

それによる不利益は現在のところ確認しておらず、

理論上でも安全な方法であると結論づけられていますので

安心して毎月服用していただいて大丈夫です!!

 


よく知られている病気ですが、

細かいお話となると意外と知らない、

ということも多いですよね☺️

 

これから予防シーズンと言われる春になりますが、

この機会に怖い病気なんだということを再確認して

予防への意識を上げていければいいなと思います!

 

次回はもっと怖い?

ノミとダニについてご紹介しますね^^

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