スタッフブログ

2023年12月07日  

投稿者:森のいぬねこ病院 スタッフ

膵臓の病気③ 糖尿病

こんにちは!芋沢院の榎原です☀️

 

またそろそろ中医学に関する記事を書こうと

考えていますが

どんな内容が親しみやすいのか

考え中です🤔

 

なにかリクエストあれば教えてください!

 

さて本日は、有名どころな病気になりますので

もっと詳しく知りたい!という人には

物足りなくなるかもしれません😅

糖尿病について!わかりやすく解説できればと思います!

今回は情報量が多いので、記事を何回かに分けたいと思います😅


糖尿病

みなさま名前は聞いたことがあると思います。

また、ざっくりなイメージとして

・おしっこに糖が出ちゃう

・インスリンを注射して治療する

・食事制限もしなきゃいけない

というのがあると思います!

このどれもが正しいイメージなのですが、

 

詳しく知ると、

「えっ!そんなに大変な病気なの!?😨」

とか

「治療すればすぐ治る病気だと思ってた😭」

などの誤解があるかもしれません。

 

今日はそんな、実際のところどうなのか?

イメージがもっとはっきりとわかる様に

解説してみます😁

 

どんな病気?

糖尿病、とは、血液中の糖(血糖)が

正常な範囲を超えて多く存在し続けることにより

通常では排泄されるはずのない尿中へ

糖が出てきてしまう病気のことです。

誤解1)

尿に糖が出ている=糖尿病   ではない!

実はおしっこに糖が出てくる病気は糖尿病にもあります。

例えば、腎臓障害によって糖がおしっこへがばがばに出てしまう

病気であったり、糖だけが尿へ漏れ出てしまう病気なんかがあります。

また採取の方法なんかによっては、

尿道近くの皮膚の垢や地面のゴミの混入から糖が検出されてしまう、

なんてこともあります。

 

誤解2)

血糖が高い!=糖尿病   でもない!

これまた血糖値が高いからといって糖尿病とは

断定できません。

糖尿病と診断するには

多飲多尿などの特徴的な臨床症状に加えて、

・持続して高い血糖値

・持続した尿糖の存在

このどちらも検出する必要があります。

 

糖尿病のメカニズム

糖尿病では、血糖値が異常に高くなることがポイントです。

血糖が異常に高くならず、正常な状態を保つためには、

血糖値を下げるホルモン

「インスリン」

が正常に分泌され、機能する必要があります。

なんらかの原因により膵臓が破壊され

インスリンが出なくなった

あるいは相対的に足りなくなった状態になると

糖尿病が発生します。

また、インスリンの分泌は正常であっても、

インスリンが正常に機能できない状態

インスリン抵抗性)があると

これもまた糖尿病の状態となります。

 

まとめると、こうです。

①インスリンが出ないor足りない

②インスリンが出てるのに効か無い

 

細かな病因は様々ですが、

①の代表的な例には

・膵炎による膵臓の破壊

・自己免疫性の膵臓の破壊

・遺伝的要因による膵臓の機能低下

が挙げられます

②の代表的な例には

・妊娠のためのホルモンの作用

・ステロイドの副作用

・各種ホルモン病

・激しい炎症

が挙げられます。

 

おまけ

糖尿病の分類のいろいろ

以前は①のことをインスリン依存性糖尿病(IDDN)とか

②のことをインスリン非依存性糖尿病(NIDDN)とか言われていました。

しかし、

現在はこの言葉を分類としては使われておりません。

上記のメカニズムで①、②とお話したことは、あくまでも

発症のイメージを掴むためのお話ですので

分類法・診断名とは異なりますのでご注意ください⚠️

 

 

人の分類では

・1型糖尿病で、遺伝性の疾患で若年性に発症する自己免疫疾患、

あるいは原因不明のインスリン欠乏

・2型糖尿病で生活習慣や様々な要因が重なりあい発症し、
最終的には膵臓へ病的な老廃物である「アミロイド」というものが蓄積して
インスリンの分泌機能がなくなる病態

・その他の原因がある糖尿病(脳疾患、肝臓病、ホルモン病、遺伝病など)

・妊娠期糖尿病

と区別されています。

 

どの病態でも進行などでインスリンの不足が起こるため、

インスリン依存性とか非依存性という分け方が不適切になってしまい、

現在では使われておりません。

 

また、犬や猫とは分類や病態が異なりますので

実は人と比較して考えることが難しくなりました。。

たまに

「1型ですか?2型ですか?」

と聞かれることがあり、

糖尿病について良く知っておられる方もいるのですが

「どちらでもないんです。」

が正解ということもあるんですね😅

 

しかしどっちも違うよ、と言われたら混乱してしまいますので…

強いて言えば、

犬では人でいう1型糖尿病に類似しているものがあります。

逆に、2型糖尿病と同じ病態は存在しない

と言われておりますので、

特別原因が見つからない単純な糖尿病であれば、

「1型糖尿病かな?」

ということになります。

 

また、猫では人の2型糖尿病と同じ病態が存在しますし、

逆に1型は稀と言われており

2型糖尿病が多いと言われています。

でも猫で謎なのは、治療をしてしばらくすると

インスリン治療が不要になるケースがあるということですね。

こうなると、2型じゃなかったのかー!というお話になります🤣

実に説明に困りますね🤣

 

まとめ

・糖尿病は、持続的な高血糖と糖尿が見られる疾患

・インスリンが出ない、あるいは出ているけど機能してないことで発症

・人とは分類・性質が異なるのであんまり人の情報は気にしない

 


今回は糖尿病のメカニズムと分類のお話で

終わってしまいました🤣

 

よく知られている病気ほど、世にある情報量が多くて

説明が難しいです。。

次回は糖尿病で見られる症状について説明していきたいと思います!

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