スタッフブログ

2023年09月04日  

投稿者:森のいぬねこ病院 スタッフ

肥満のお話

こんにちは!絶賛、人生最高体重更新中の榎原です😭

そんな私が、今日は肥満についてお話していこうと思います!

 


肥満の定義

WHOによると、BMIが25以上で過剰体重、30以上は肥満と定義されています。

日本では、25以上で肥満と診断されるそうです🤔

*BMI=体重(kg)÷身長(m)×身長(m)

ちなみにWHOによる2016年の調査では

世界の成人(18歳以上)の人口の42%

BMIで25を超える肥満と言われているそうです!

 

しかし、

猫ではBMIを測ることができるとされていますが、

犬では測る方法がございません。

 

ではどうやって肥満を定義しているのか?

これは学童の肥満基準に似ていますが

適正体重よりも10%の体重増加=過剰体重

適正体重よりも20%の体重増加=肥満

とされています。

 

わかりやすく言うと、

適正体重が10kgのわんちゃんの体重が

11kgになれば太り気味

12kg以上は肥満

ということです!

 

適正体重??

じゃあ、

この子の適正体重っていくつなのよ?

って思うでしょう。

肥満は定義がありますが、適正体重はけっこう主観的でアバウトなものになります。

犬種によってもちがうでしょ!って意見もあると思います。

一応、適正体重を知るための目安としては

「成長期を終えた頃の体重」

とされていますが、小さい頃から太れなかったり、逆に太っていればこれは当てはまりませんよね🙄

 

ではどうするか?

私はこう答えています。

「今めっちゃ太っているなら20%減らした体重

今太り気味なら10%減らした体重

を目指しましょう。」

と。

ぶっちゃけ、理想体重をピタリと当てるのはむりです。笑

 

しかし、肥満であるかどうかは体を触ればわかります。

なので、まずはお家にいる子たちの肥満度をチェックすることから始めます。

 

肥満度のチェック方法

ここで、有名な画像を一つお出しします。

著作権に引っかかるのが嫌なので、一部編集し自作の絵でお送りします笑

この絵で見ていただいて、10%20%以上の体重増加です。

 

現在成長期(1歳以下)のわんちゃん・ねこちゃんは

この基準のをキープできるようにしながら、1歳半まで体重を増やしていきましょう。

にならないように、肉付きをチェックしながらご飯の量を調節してくださいね!

 

肥満は病気!

はい、そうなんです。

肥満は万病の元、ではなく時代は肥満=病気です😭

私も含め、それを認識しなければいけません。。。

 

肥満になると、分かっているだけでも、

・肝臓疾患

・糖尿病

・ホルモン疾患

・各種関節疾患

・ヘルニアなどの神経疾患

・呼吸器疾患(特に短頭種!)

・心臓疾患

・泌尿器疾患

を発症させたり、悪化させてしまいます。

ほかにもいろいろな疾患とも関連しており、

中には肥満のせいで命を落とすような重大な疾患にかかるケースもあります。

 

そのため

今は問題ないからいいか☺️

ではなく、

はやくなんとかしないと😰

という意識が大切なのです!

 

どうやって痩せるか?

①運動!

人であれば理想な筋肉をつけたり、部分痩せ、部位鍛錬的に

運動療法を組み合わせることが大事です。

わんちゃんの場合筋トレは難しいので、散歩で運動させるのが一般的です。

消費カロリーが増え、筋肉量の増加が期待できますので

痩せやすい体質づくり、健康的な体力づくりに効果的です。

 

しかし、

10kgのわんちゃんに50kcalを消費させるためには、約4km歩く

必要があります。

「4kmなら楽勝じゃん^^」

と思ったかた。いますか?

今の生活にプラスして毎日4kmの散歩ですよ。

今の散歩距離+4km。。

私にはちょっと無理かも知れません🤣

できる方はそもそも太ってないかな?

 

②食事管理!

と言うわけで、食事の制限は一番簡単でかつ動物にとっては大事

ダイエット方法となります。

肥満とはなってしまった結果だけではなく、肥満になる食生活にも問題があるからです。

いくらストイックな生活をしてもポテチとハンバーガーがやめられなければ。。。

結果的に不健康なままです🤔

 

実は先ほどお示しした、50kcalという数値ですが、

某有名デンタルガムの、10kgのワンチャン用1本分のカロリーです。

つまり、、、

毎日あげているデンタルガム1本止めれば4km歩かなくていい!

と言うことです!

 

今のわんちゃん・ねこちゃんの食生活のうち、

過剰となっているおやつを見直すだけでも、

大きな効果が期待できるかも知れません。

 

③特別療法食

しかし、肥満は病気。

ある意味ここからが本当に病気と言われる所以です。

生活習慣はなかなか変えられない😭

いくらおやつを制限しても、

いくらドッグフードを減らしても、

動かない・散歩しない子の代謝を変えるのは困難です。。

しかも、飼い主様がお散歩する時間を取れなければ

もう本人たちに運動する術はありません。。

 

さぁ困った。

そんな時に役立つのが、ダイエット用特別療法食です。

各社様々なフードを開発していますが、良いフードを利用すれば

体に必要な栄養素を損なわずに、カロリーをカットし、かつ痩せやすい体づくりに寄与します!

重度の肥満で生活習慣を変える自信がない方は、絶対的におすすめです。

 

④漢方やサプリメント

人のダイエットサプリや漢方が多く市場に出ているように、

カロリー消費しやすい体づくりにサプリメントや漢方が役立つかもしれません🤔

(ちなみに人のとある筋肉増強サプリメントでは、市場に出ているものの9割が、

調査の結果体に吸収される有効成分を含まない粗悪品だったと言う話があります)

 

しかし、サプリメントでも漢方でも全く副作用のないものはこの世に存在しませんので、

私個人としては、これまで解説したことをしっかりやった後に、

もう一押し

として取り入れるのが良いと考えています☺️

どんなものがいいか、気になる・相談したい時にはぜひ病院へ足を運んで榎原にお声がけください!

 


おわりに

いかがでしたか?いろんなサイトや雑誌で肥満・ダイエットに関する情報は目にすると思います。

今回はちょっと難しい話よりも、実際どうすればいいのか?に重点をおいてお話してみました!

少しでも、そうだったのね!役に立った!と思っていただければ幸いです^^

 

©森のいぬねこ病院