こんにちは!芋沢院の榎原です☀️
最近、たくさん健康診断をしております😀
ワクチン接種の時期で久々に病院を受診して、
健康に改めて気をつけようかな?
と思う方もいれば、
毎年この時期に受けると決まっている方もいます🤔
大きな病気が進行してしまう前に
早期発見・早期治療にご協力お願いいたします!
老化とは?
「これって、老化ですよね?年のせいですよね?」
よく聞かれる質問です😅
正直に言えば、非常に回答に困る質問です。。。
「老化だよ」と回答すれば、
「じゃあしょうがない、放っておこう」ってなるのでしょうか?
とはいえ、
「老化じゃないよ」
って言い切るには、情報が足りません。
安易な回答で、動物と飼い主さんの未来の選択肢を狭めたくはないので、
こういう質問にははっきりとお答えできません😓
老化の判断
実際には見た目や触診だけでは老化なのか病気なのか
はっきりと判定することは困難です。
どこまでが老化現象で
どこまでが病気による症状なのか、
検査やケアへの反応を見ながら
境界を見極めていくことが必要です。
例えば、腰が曲がっている。歩き方がとぼとぼしている。
といったお困りごとがあるとします。
ありがちなですが、
これは老化によるものか、背骨などの病気によるものか
はっきりと判断するのはかなり難しいです。
レントゲンや、場合によってはCT・MRIを撮影しなければ
分からないでしょう。
あなたのお困りごとはどこでしょう?
老化の定義
では、病気と違って、みんながしょうがない。と諦める
「老化」の正体ってなんなんでしょう?
医学上の定義?
WHOでは、「加齢に伴う内在的能力の低下」と定義しているそうですが
なんとなくふわっとしていて、私は「なるほど!」とはなりませんでした。
より俗説的、一般的に検索してヒットする
老化の特徴となると様々な見解があり、
・細胞数の減少
・ホルモン分泌の低下(タンパク質維持量の低下)
・抵抗力/免疫力の低下
・回復力の低下
などが老化の特徴であると言う記述が見られました。
これに伴う様々な外貌的・身体的・機能的変化が
「老化」ということでしょう。
また、老化の三大要因は「炎症」「酸化」「糖化」
だという記事もみかけました。
老化の「要因」なので、正体や老化そのものの定義ではないですが
予防医学的に興味深いキーワードですね🤔
東洋医学的な見解は?
東洋医学は科学的根拠に基づくわけではなく
哲学から発展した分野ですが、
老化については面白い見解があります。
出典は、「黄帝内経」という中医学の古典です。
そこにはこう記載されています
①老化は、気・血・津液の不足により加速する。
②経絡、血脈の運行不調(瘀血・痰濁)が老化を引き起こす
③炎症は老化を引き起こす
④内臓機能の乱れと低下が老化につながる
③・④についてはなんと現代の医学とほぼ同じ見解ですね😲
これは普遍的な常識なんでしょう。
対して、①、②については中医学独特な考えです。
気・血・津液とは
体を流れるエネルギー、栄養素、水分のことです。
これが不足することで老化は進行する。
また、経絡・血脈とかかれるとピンとこないかもしれませんが
瘀血・痰濁とは、体を流れる血や液体がスムーズに流れず
一部にとどまることでできる「ゴミだまり/老廃物」
の様なものだと考えれば良いです。
というわけで、中医学では
老化現象は
「エネルギー・血・水分が減少し体内に老廃物が蓄積すること」で進行する
と言えそうです。
中医学で定義づけはできませんでしたが、
老化の進行のイメージがつきました🤔
シュトレイラーの4原則
こちらは生物学者のstrehlerさんが提唱した老化の原則だそうです。
細かいことは言っていませんが、かなり確信をつく原則です。
①内在的:遺伝的にプログラムされていて、どのように環境を変化させようと不変である。
②普遍的;全ての生物に認められるものである。
③進行性:進行性で、不可逆的な現象である。
④有害性;生物に対して不利に働き、死の危険性を高める。
私は、これで結構「なるほど!」ってなりました。
実際に老化はこういう問題がおきますよって具体例は書いていないんですが、
老化ってこういうもんだよ。ってことを言ってくれています。
ここから、具体的に医学の知見で「老化現象の中身」を解明していった結果が
「酸化」とか「細胞の減少」なんでしょう🤔
私の結論
と言うわけで、なんとなく老化について理解が深まりました。
が、私が診察中に「老化かな?」と言われて
哲学的な話をしてもしょうがないので笑
これが私が考える「老化」かどうかを決める判断基準です。
「老化」とは既知の病気・疾患名のつかない
不可逆的・進行的な身体の機能低下、不具合のこと。
これでどうでしょう。
私的に、今悩んでいる問題が老化現象によるものと言うには、
大事なポイントが2つあると思います。
1.治療可能な病名、症候群が見つからない。
2.対症治療やケアで改善せず、進行する。
この2つを満たすのであれば、老化によるものと判断して良いと思います。
老化に負けないために
老化はこれまでの文章で述べたとおり、
治療の可能性がなく、進行するものです。
そして全生物にいずれ訪れる悩みです。
とはいえ、老いや病気とは無縁でいたいものです😩
痛みや不快感を伴うトラブルならなおさら。
老化現象で困る前に、アンチエイジングに取り組むことを
強くお勧めします😅
おしまい!