こんにちは!芋沢院の榎原です☀️
今日は大寒波が東京にきてるらしいですね🤔
芋沢でも雪が降ってきました。
ケアスタッフの鈴木さんが
「これは積もるよ!」と
予言しておりました笑
パンクした車を明日夏タイヤにしてしまう予定なので、
積もられると困るのですが泣
さて、今日は
昨日、腸内細菌のお話の中で登場した
中医学理論の用語である
「証(しょう)」
についてお話ししたいと思います!
「証(しょう)」とは?
証とは、西洋医学でいう「診断名」に値します。
教科書的な記載を参照しますと、
証とは症候群である。
疾病進行過程のある段階で、生体に現れた各種症状を指すもの。
証は病変の部位、原因、性質、邪気と正気の関係などを表現している。
また、疾患の各段階における病理の本質を反映している。
と書かれています。
証は必ずしも西洋医学的な診断名が付いたからと言って
決定されるわけではありません。
つまり、
「糖尿病」と言う診断名であっても
その証は
「血瘀証(けつおしょう)」
であったり、
「肝腎陰虚証(かんじんいんきょしょう)」
だったりします。
同じ病名でも、個人により病変の部位や原因、
性質、邪気と正気の関係が異なるからです。
糖尿病患者の中にも
インスリンが不要な方がいたり、
インスリンが効きづらい方もいる。
太っている方もいれば
すごく痩せている方もいる。
そんな違いを証は捉えているんだと思います。
まさに「病気」ではなく「個人」を診ているからこそ
至る理論ですね。
そして教科書には、
証は疾病の各段階における病理の本質を反映している。
と書かれています。
読み解くと、
疾病の段階により本質が変化することもある
→同じ病気でも経過中で証は変化する
と言うことです。
西洋医学では、糖尿病と診断されたら、診断名はずっと糖尿病です。
弁証論治(べんしょうろんち)
中医学では、この「証」を決めることがとても大事と考えられています。
なぜならば、「証」が決まれば、治療法が決まるからです。
弁証論治とは、中医学における診療手法の名前です。
西洋医学では、「問題志向型診療記録(POMR)」という手法が主流ですが、
それにあたるものです。
(この例えは医療従事者しかわからないですね😅)
弁証と論治
弁証論治は四字熟語のように見えますが、
実は二つの熟語を組み合わせて行っています。
一つは弁証、もう一つは論治です。
弁;見分けること、区別すること
弁証;診療により証を見極め、判断すること
ですので、
要するに弁証とは、診断名をつけるってことですね。
次に論治ですが、教科書には
論治とは疾病を治療する手段と方法であり、弁証が正しいかどうかの検証である。
と記載されています。
要は治療することですね。
弁証がしっかりとできていれば、治療法は決まっていますので、
あとはそれをやるだけです。あっていれば、よくなります。
ダメなら、もう一度弁証からやり直しです。
だから医師が何よりも鍛えるのは、弁証力なのです!
(治療法は本読めば書いてあるけど、診断をつけるのは自分の知識と経験から!)
ちなみに西洋医学的に病気と思われず
診断名がついてなくても
「証」はつけられます。
*例えば、ストレスを感じてる、冷え性、腹痛、胸のつかえがあるなど→気滞証と判断されます。
このように、西洋医学的にはまだ病気だと判断されない状態でも
体に不調をきたしている状態、あるいはその性質を
「未病」と言います。
中医学ではこの未病も治療対象になり、
病気になる前の段階でアプローチを考えられますので
健康に少しでも不安を感じた時点で、中医学の相談をすることをお勧めします!
本日は久しぶりに中医学についてお話ししてみました^^
動物の本当の健康を考えると、腸内細菌や先進医療に行き着き、
そう言ったことを勉強すると、漢方薬がなぜ効くか、
西洋医学で足りない理論を中医学が補ってくれているような感覚になります。
今後も両方の理論をしっかりと身につけて
患者様の治療に役立てていきたいと思います^^