診察が難しいんです(2)

こんにちは!!
前回では、診察が難しくなった理由として、
診察にかける時間が長くなった
とお伝えしました。
今回は、診察が難しくなった理由の
続きをお伝えしますね。




さて、診察の中で、
動物を診察すること、
飼い主の方とお話しすること
についてはお伝えしました。

次は『治療』についてです。

最近の私のライフワークとして、
先進予防
に取り組んでいます。

先進予防については、
いずれご説明しますが、
簡単にいうと、
『病気にならないように日常生活をよくしましょう』
『自分で治せるものは自分で治しましょう』
というものです。

「え?治療の話っていうのに、
なんで予防の話をしてるんですか?」
と言われるかもしれませんが、
実は、その先進予防を研究していると、
お薬を使わず、日常生活を見直すことで、
病気を改善できることが多くなりました。

つまりですね、
先進予防を研究することで、
動物の体に負担の少ない治療も
行えるようになるのです。

というわけで、ここまでで、
獣医師としてキャリアを積むことで、
●診察に時間をかけるようになる
●動物の自己治癒力を生かした治療ができるようになる
ということがお分かりいただけたと思います。

「え?十分に動物を診察して、
飼い主の方ともコミュニケーションとって、
さらに動物に負担のない治療ができるなら、
最高じゃないですか!!」
と言われるかもしれませんが、
その通りなんです。

獣医師として、今の自分の診療スタイルに
強い確信がありますし、
もっともっと、極めていきたいと
考えています。

「ん〜、だから、何が”診察が難しい”のか
問題点がわかりません」
そうですよね。。。

ではズバリ・・・
と言いたいところですが、
モーニングセミナーの時間ですので、
続きは次回また!!

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診察が難しいんです

こんにちは!!
最近、診察の難しさを痛感しています・・・




「あなた、15年以上も診療してて、
何言ってるんですか?」
と怒られそうですが、
実は、経験を積めば積むほど、
どんどんと難しくなってきているのです。。。

どういうことかと言いますと、
経験を積めば積むほど、
動物の一つの動作、一つの仕草から、
いろんな情報を
受け取ることができるようになります。

ですので、診察中にできるだけ、
たくさんの動物の動き、仕草を見る必要があります。

しかし、動物は、診察室では緊張しますので、
普段の動きどころか、気丈に振る舞います。

そうなると、必要な診療情報が得られません。

ですが、経験を積むと、少しずつですが、
診察中でも動物からいろんな情報を
感じ取れるようになります。

ですので、今は、時間をかけて、
なるべく動物から直接情報を
引き出すようにしています。

また、診察室の動物の動きだけでは
わからない情報は、
飼い主の方のお話が重要になります。

しかし、飼い主の方も
いろんなタイプの方がいらっしゃいますので、
お話をお伺いする時に、
飼い主様の主観なども考慮して、
動物情報を得る必要があります。

そうなると、飼い主の方との
コミュニケーションの取り方も
診察ではとても大切になります。

私はもともとコミュニケーションが
得意なタイプではありません。
そのぶん、飼い主の方とのお話には、
なるべく時間をかけて、しっかりと
お話をお伺いするようにしています。

というわけで、私の診察では、
歳を経るごとに、
時間がかかる
ようになってしまいました。

「ところでガンビーさん、
それのどこが難しいことなの?」
というツッコミが聞こえてきましたが、
腸内細菌の研究打ち合わせがありますので、
続きは次回に・・・

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ニュースレター最新号、絶賛配布中!!

こんにちは!!
毎月ご好評いただいております
森のいぬねこ病院ニュースレター、
最新号を各院にてお配りしています!!




今月号は、
『猫ちゃん特集号』
・意外と知らない猫ちゃんの病気
・ちょっとした工夫で健康を維持する方法
などなど、お役立ち情報を
お伝えしています。

ぜひチェックしてくださいね〜

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37号完成データのコピー


無麻酔スケーリングはやらないどころか反対です!!

こんにちは!!
森のいぬねこ病院では、下記を明言しています。
『無麻酔スケーリングでは歯周病治療は治せません』
『森のいぬねこ病院では無麻酔スケーリングはしません』




最近、「そちらでは麻酔をかけないで歯石を取ってもらえるんですよね?」
という問い合わせが多く、
その度ごとに、
「うちではやらないどころか、
無麻酔での歯石とりをやめるようにお願いしています」
とお伝えしています。

確かに、以前は少し言葉を濁していました。
これまで、よそで良いものと信じて
無麻酔スケーリングを行なってきた方々の
心情を配慮してのことでしたが、
今では、その犠牲になる動物と飼い主の方が
あまりにも多すぎるので、
きっぱりとお伝えしています。

最近、無麻酔での歯石とりのお問い合わせが多いのは、
かつて言葉を濁して表現していた頃のブログを
読まれてのことかもしれませんが、、、

いずれにしましても、現状では、
無麻酔の歯石とりは歯周病を悪化させるだけ
ですので、くれぐれもご注意ください。

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<犬の僧帽弁閉鎖不全症って?高齢犬の心臓病について>

こんにちは!!
今回は『犬の僧帽弁閉鎖不全症』についてお伝えします。
本記事は、過去に私が寄稿したものを許可を得て転載しています。
無断での引用、転載は禁止しておりますので、ご了承ください。




僧帽弁閉鎖不全症とは
僧帽弁閉鎖不全症(そうぼうべんへいさふぜんしょう)は、心臓にある僧帽弁がうまく機能せず、心臓自身の機能が低下してしまう弁膜症の一つです。

まず、僧帽弁について説明します。心臓は、全身から戻ってきた血液を肺に送ったり、肺から戻ってきた血液を全身に送るという「ポンプ」の働きをしています。そのため、心臓の中には血液が常に一定方向に進むための「逆流防止弁」が付いており、その中の一つに「僧帽弁」があります。

では、僧帽弁は心臓のどこに存在しているのでしょうか。心臓には4つの部屋があり、全身の血液を受け入れ、左心室へ送る「右心房」、それを受け、さらに血液を肺へ送り込むための「右心室」。また、肺から戻ってきた血液を受け入れ、左心室へ送り込む「左心房」。そしてその血液を全身へ送り出すための「左心室」という名前が付いています。それぞれの部屋の出口に逆流防止弁が付いており、僧帽弁は血液を左心房から左心室へ送り込むための逆流防止弁のことです。

僧帽弁閉鎖不全症は、この僧帽弁がうまく機能しなくなり、血液の逆流が生じることで様々な症状を引き起こします。

この病気は、高齢の小型犬に多く見られますが、キャバリアは、遺伝的にこの病気が発生しやすい犬種で、5〜6歳あたりから発症してしまうケースもあります。若い犬や大型犬では稀な病気です。

キャバリア 水

僧帽弁閉鎖不全症の症状
僧帽弁閉鎖不全症は、病気の進行に伴って様々な症状を示します。ごく初期には目に見える症状は見られず、健康診断などで病院を受診した際、聴診で「心雑音」が認められます。

病気が進行すると、最も目立つ症状として「咳」が見られるようになります。特に夜中や朝方にかけて咳をすることが多いのですが、運動したり興奮した後にも目立つようになります。犬の咳は、人間のように「ゴホゴホ」とするのではなく、「カッ、カッ、グァーッ」というような一見嘔吐にも見える仕草をします。
また、心臓に負担がかかりますので、「なんとなく元気がない」「遊ばなくなった」「散歩の距離が短くなった」など、ついつい「年取ったせいかな?」と見逃してしまうような症状もポイントです。よって、気になり始めたら動物病院を受診するようにしてください。

さらに症状が進むと、咳がどんどんひどくなります。より苦しそうな呼吸、湿ったような咳、舌の色が悪くなる「チアノーゼ」を起こす、お座りの姿勢を保ったまま、胸を開いた状態になる、などの症状が見られるようになります。これは僧帽弁閉鎖不全症が悪化した時に見られる「肺水腫」の症状です。

また、末期になると食欲がなくなり、さらに失神を起こすこともあり、緊急的な状態になることもあります。

僧帽弁閉鎖不全症の原因
僧帽弁閉鎖不全症は、僧帽弁自体が「粘液水腫(ねんえきすいしゅ)変性」という変化(弁が必要以上にふくらむなど)を起こすことで機能不全となります。しかし、なぜ僧帽弁がそのような変化を起こすのかわかっていません。

一方、肥満や不適切な食事は、心臓病のリスクを高めることがわかっています。肥満によって体重が増えると、それだけ全身が必要とする血液量が増えてしまいます。しかし、心臓の大きさは変わらないので、血液をよりたくさん送り出すためには、大きな負担がかかってしまいます。つまり肥満になると、心臓の仕事量が増えてしまい、それだけ早く老化してしまうのです。

また、食事の中でも「食塩」と呼ばれる塩化ナトリウムを取りすぎても心臓に負担をかけてしまいます。もともと犬は人間と比べて塩分の必要量がすごく少なく、総合栄養食の中にも食塩が多めに含まれているものもあります。さらに、人間の食事をおやつ代わりにもらっていると、かなりの塩分を摂取することになるため、注意が必要です。

Dog destroying food arange. Prosciutto slices and yellow water melon on white desk. Dog is licking food.

Dog destroying food arange. Prosciutto slices and yellow water melon on white desk. Dog is licking food.

僧帽弁閉鎖不全症の予防及び治療法
残念ながら僧帽弁閉鎖不全症を予防する方法はありません。しかし、前述のように「肥満」や「塩分の高い食事」を管理することで、リスクを減らすことはできるかもしれません。

治療については、大きく分けて「外科療法」と「内科療法」に分けられます。

外科療法では、僧帽弁を再建する手術を行うのですが、うまくいけば劇的に良好な経過をたどることができます。しかし、全国的にも実施できる施設が限られています。

内科療法は、外科療法のように僧帽弁を修復することはできません。しかし、様々な薬を使うことで、心臓の負担を減らし、長持ちさせることで、寿命と生活の質を維持する治療がほとんどの病院で行なわれています。内科療法では、主には血圧を下げるお薬を使いますが、病気の進行に応じて、心拍数を調整するお薬や利尿薬、強心薬などを使うこともありますので、常に病気の状況を把握するための定期検査が重要です。

定期検査では聴診はもちろん、胸部レントゲン検査、心電図検査、心臓超音波検査、血液検査などを実施する必要があります。

僧帽弁閉鎖不全症の内科療法は、幾つかのガイドラインが整備されており、内科療法でもかなり犬の状態を良好に保つことができます。もちろん、最終的な治療方法はガイドラインに基づいたかかりつけの獣医師の診断によります。

その他にも、日常生活に気をつけることで良い状態を維持することができます。まずは心臓に負担がかかるような環境に気をつけます。特に暑さの管理が重要で、僧帽弁閉鎖不全症の犬は、本当に容易に暑さによる肺水腫を起こしてしまいます。暑い時期には外出を控えることはもちろん、お留守番をするにもエアコンによるお部屋の温度管理は必須です。

また、過度な運動や極度のストレスが心臓に負担をかけますので注意が必要です。
さらには心臓病用の食事に変更したり、安静時の心拍数(1分間当たりの心拍数)を定期的にチェックすることも治療の役に立ちます。
他にも脂肪酸のサプリメントが心臓の負担を軽減する可能性がありますので、そういったものを取り入れるのも良いかもしれません。

Cute dog puppy Pug sleep by chin and tongue lay on Floor

Cute dog puppy Pug sleep by chin and tongue lay on Floor

まとめ
僧帽弁閉鎖不全症は高齢の小型犬に多く見られる病気です。ですが、初期症状はなかなか気づけるものではないため、獣医師による定期的な検診が重要になってきます。

多くの動物病院で実施されている内科療法は、完治までにはいたらなくとも、良好に犬の生活の質を維持することが可能です。治療の他にも暑さや運動、肥満対策など日常生活の中で、心臓への負担にならないような管理を心がけることにより、更に状態の良い生活を続けることができます。日頃の生活状況を確認してみましょう。

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投薬用のおやつってご存知ですか?

こんにちは!!
今回は、ワンちゃん用の
お薬を包めるおやつ
についてお伝えします。




病院で飲み薬出されたけど、
どうやって飲ませようか・・・

1. 無理やり口を開けて薬を突っ込む
2. 目の前において食べるまで待つ
3. ごはんに混ぜて食べさせる
4. 好きなおやつに包んで食べさせる
5. 薬を砕いて、お水に溶かしてスポイトで


とまあ、いろんなやり方がありますよね。
で、正解は、どれも一長一短あるので、
一頭一頭にあった飲ませ方をする
ということになります。

ただし、注意していただきたいのは、
ごはんやおやつに混ぜて
時間が経ってしまったり、
あるいは
お薬を砕いたりすると、
お薬の成分が変わってしまう、
つまり、薬の効きが悪くなる可能性があるということです。

ですので、お薬はなるべく
飲ませる時に飲ませてしまう、
形を変えずに飲ませてしまう、
ことが大切です。

とはいえ、
無理やりお口を開けて飲ませたりすると、
次回以降、ワンちゃんが嫌がって、
なかなか飲ませられなくなったり、
場合によっては噛まれてしまうこともあります。

そこでおすすめなのが、
「投薬補助トリーツ」
です。

お薬をおやつで包んでしまうことで、
お薬ではなく、おやつとして
ワンちゃんに食べてもらうためのものです。

代表的なのが、この
グリニーズの投薬補助トリーツ
ピルポケット

20170628_114742

すでに凹型になっていますので、
そこにおやつを詰め込むだけでOK。
非常にお手軽です。

また、アレルギーで食材が限定されていたり、
尿石症で療法食しか食べられない
ワンちゃんは、このピルポケットを
使うことができません。

そういうワンちゃんには、
こちらをお勧めしています。

ペティッツトリーツ
アレルゲン除去
ミネラルコントロール

20170628_114723

こちらは、アレルギーを持っているワンちゃんや
尿石症で療法食を食べているワンちゃんでも
安心して使うことができます。

また、どの投薬補助トリーツでも
共通して言えるのは、
『お薬の時だけ与えるのではなく、
普段のおやつとしても使用すること』
です。

ワンちゃんは非常に敏感なので、
トリーツに包んでもわずかに
薬の存在を察知できるようです。
そのため、投薬の時だけそのトリーツを使うと、
それだけで警戒されるようになります。

ですので、普段はお薬の入らない普通の
トリーツとして、慣れさせることで、
より上手に飲ませることができるようになります。

普段からお薬を飲ませている
ワンちゃんはもちろん
お薬を飲ませたことはないけど、
いざという時、スムースに飲ませたい
と考えている方は、
ぜひ使って見てください。

各トリーツは、
森のいぬねこ病院各院で
取り扱っています。

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<猫の食欲不振や黄疸に要注意!脂肪肝「肝リピドーシス」の危険性について>

こんにちは!!
今回は『猫の肝リピドーシス』についてお伝えします。
本記事は、過去に私が寄稿したものを許可を得て転載しています。
無断での引用、転載は禁止しておりますので、ご了承ください。




犬や人間にはほとんど見られず、猫だけに多く見られる病気に「肝リピドーシス」というものがあります。肝臓に脂肪が蓄積する、いわゆる「脂肪肝」になってしまう病気なのです。

どんな猫でも発症する可能性がある病気で、治療が遅れた場合には命を落とす危険さえあります。今回はそんなやっかいな病気「肝リピドーシス」についてお伝えいたします。

脂肪肝「肝リピドーシス」とは

肝リピドーシスは、体の代謝に異常が生じ、中性脂肪(トリグリセライド)が肝臓に蓄積してしまう病気です。人間や犬では、遺伝性のものや生活習慣病として知られていますが、猫の場合、実は生活習慣病よりももっと身近な原因で発生することがあります。それは「食欲不振」による肝リピドーシスです。

脂肪肝「肝リピドーシス」の症状

【食欲不振】
「食欲がないなあ、でもそこまでぐったりじゃないしもう少し様子を見よう」と1〜2日ほど様子を見てしまうと、それだけで肝リピドーシスを発症させてしまう可能性があるので要注意です。

【黄疸】
猫の黄疸は、眼球結膜(白目の部分です)や皮膚の白い部分(耳たぶやお腹)が黄色く変化する病態です。黄疸が見られた場合は、かなり病気が進行してしまっている可能性があるので注意が必要です。

猫の食欲不振や黄疸に要注意!脂肪肝「肝リピドーシス」の危険性について

脂肪肝「肝リピドーシス」が発症する原因

肝リピドーシスは、食欲がなくなり、食事をとらなくなるだけでも発症してしまうことがあります。通常、人間や犬は数日間の絶食状態が続いても、肝リピドーシスになることは滅多にありません。しかし猫の場合、24時間から48時間、つまりたった1〜2日の絶食状態になるだけで、肝リピドーシスの発症リスクを高めてしまうと言われています。

脂肪肝「肝リピドーシス」の検査について

肝リピドーシスは、絶食状態となり、タンパク質や炭水化物が摂取できなくなったあげくに、脂質代謝異常(中性脂肪の蓄積)が生じることで発症します。そのため、血液検査でも肝臓関係の数値やコレステロール、中性脂肪といった数値が異常を示すことがあります。

しかし、最終的な診断をするためには、肝臓の一部を切り取って検査(病理検査)する必要があります。もちろん、病理検査は全身麻酔による開腹手術が必要で、肝リピドーシスの猫にとっては検査自体が大きな負担になるため、通常は問診や血液検査、腹部エコー検査などで総合的に診断していきます。

猫の食欲不振や黄疸に要注意!脂肪肝「肝リピドーシス」の危険性について3

脂肪肝「肝リピドーシス」の診断と治療について

肝リピドーシスが疑われる場合、あるいは診断された場合には、治療として、食欲がなくなった原因となる病気を探して治療することはもちろん、何よりも栄養摂取を優先して行います。つまりしっかりと「食べること」自体が肝リピドーシスの治療、予防にもなるのです。

ただ、猫の場合、食欲がない状態で無理やり食べさせることは難しいものです。どうしても栄養摂取が困難な場合には、猫の食道や胃にチューブを設置して、そこから流動食を流し込む「チューブフィーディング」と呼ばれる栄養摂取方法がとられることになります。

チューブの設置には全身麻酔が必要なのですが、肝リピドーシスの場合、全身麻酔のリスクよりも食事管理ができないリスクの方がはるかに高いため、摂食が難しい猫には積極的に実施されています。

チューブフィーディングは肝リピドーシスが完全に治癒するまで継続しますので、通常は数週間実施しますが、中には数カ月の間、チューブフィーディングが必要になることもあります。

肝リピドーシスは、食欲不振の原因となる病気が完治し、チューブフィーディングなどできちんと栄養摂取できた場合には、通常は日常生活に支障をきたさないレベルまで回復します。しかし重度の場合には、栄養摂取を行っても回復せず、命を落とす場合もありますので注意が必要です。

猫の食欲不振や黄疸に要注意!脂肪肝「肝リピドーシス」の危険性について2

脂肪肝「肝リピドーシス」の予防について

このように、肝リピドーシスは、長期間の治療を必要とし、中には命に危険が及ぶケースもある非常にやっかいな病気です。犬や人間では、肝リピドーシスの原因は様々ですが、猫の場合は、主に「食欲不振」によって発症してしまいます。もちろんごく稀に別の原因で発症することもありますが、1〜2日間の食欲不振が続くことで肝リピドーシスになってしまいますので、それを防ぐためには、「猫が食欲不振の場合には、なるべく早く治療を開始する」ことが大切です。

肝リピドーシスの場合、栄養の中でもタンパク質の摂取が非常に大切ですが、たまに食欲不振の猫にブドウ糖を飲ませる方がいらっしゃいます。肝リピドーシスにおいては、栄養摂取をするにも糖類よりもタンパク質の摂取が重要で、ブドウ糖摂取が逆に病気を重くしてしまうこともあり、注意が必要です。いずれにしても、猫の食欲がない時や黄疸が見られる際は、なるべく早く動物病院を受診されることをお勧めします。

まとめ

猫の肝リピドーシスは、1〜2日間、食欲不振が続くと発症する可能性があります。また治療には、食欲不振を引き起こす原因疾患の治療のほかに、十分なタンパク質を含む栄養摂取が必要になり、場合によっては食道や胃チューブを設置することもあります。さらに、治療自体は長期に及ぶこともありますし、重度の場合は命を落とす危険もあります。

肝リピドーシスにならないためにも、猫が食欲不振の場合には、なるべく早く診断・治療を受けるようにしてください。

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7月の診療日時のお知らせ

7月の診療につきまして、各院、下記のとおりの対応とさせていただきます。
ご利用の皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、ご了承のほどお願い申し上げます。




ヒルサイド院
下記の日時で、診察時間を変更させていただきます。
14日(金) 9:00~11:30 午後休診

芋沢院
※現在、芋沢院は診療日を限定しております。
下記の日時で、診療を行わせていただきます。
1日(土)    5日(水)
8日(土)  12日(水)  14日(金)
15日(土)  19日(水)
26日(水)     28日(金)
29日(土)
※14日(金)は10:00~12:00、午後休診となります。

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<ただ歩かせるだけじゃダメ!?健康的な犬のお散歩のコツと注意点(前編)>

こんにちは!!
今回は『犬のおさんぽ』についてお伝えします。
本記事は、過去に私が寄稿したものを許可を得て転載しています。
無断での引用、転載は禁止しておりますので、ご了承ください。



普段、愛犬と何気なく行っているお散歩。そんなお散歩もちょっとしたポイントをおさえるだけで、より健康増進に役立つ運動になります。そこで今回はお散歩について、健康維持という視点から解説いたします。

運動だけじゃない、ワンちゃんのお散歩の目的

【脳の活性化】
お散歩は、ただ運動するだけではありません。室内のいつもいる生活空間から離れて活動しますので、犬にとっては様々な「脳への刺激」を受ける機会にもなります。お散歩中に様々な匂いを嗅ぐ、または他の人間や犬と触れ合うことで、普段の生活の場所では得られない刺激が脳を活性化してくれます。

近年、寿命の増加とともに増えている犬の痴呆(”ちほう”脳の障害や老化が原因で様々な能力が低下すること)も、お散歩で脳へ刺激を与えることで、もしかすると防げるかもしれません。ですので、お散歩はただ歩かせるのではなく、愛犬が興味を持つものにも注意を払ったり、他の人や犬との交流も積極的にさせてあげてください。

もちろん、匂いを嗅ぐにしても放置された便には寄生虫のリスクがあり、またトレーニングできていないワンちゃんが他の人や犬と触れ合うと問題を起こすことも考えられます。ですので、そこはしっかりと愛犬とコミュニケーションを取る中でコントロールしてあげましょう。

【健康チェック】
また、お散歩を毎日コンスタントに続けてあげることで、愛犬の健康状態をチェックすることができます。

お散歩前の愛犬の状態を見たり(いつもはお散歩の準備をするとすごく喜ぶのに、今日はあんまり喜ばないなあ、など)、お散歩中は歩幅や重心のかけ方、あるいは足を上げたり引きずったりしていないかといった様子を見てあげてください。

また、病気の場合、ほとんどのケースではお散歩へ行くのを嫌がります。もし、お散歩へ出たとしても少しの時間で歩くのが辛そうな様子が見られることもあります。これらのお散歩の健康チェックで異常が見られた時は、お散歩は控えて動物病院に相談するようにしましょう。

dog with leather leash waiting to go walkies

適正なお散歩量を見つける方法

人間では、運動時の心拍数や呼吸数、あるいはその人の筋肉量や体脂肪などに基づいて、適正な運動量が設定されます。

しかし残念ながら、犬にはそのような「適正な運動量」を測るデータがなく、お散歩の「基準」というものはありません。ただ、適正な運動量を考える目安の一つとして体重と体型の変化には注意してあげましょう。

体重も体型もあまり変動が大きいのは好ましくありません。食事も関係することですが、体重が増えたり肥満体型になる場合は、できるだけお散歩の時間も増やしてあげたいところです。また、犬種や性格、病気の有無、肥満、年齢、暑さや寒さなどを考慮してあげる必要があります。

【犬種】
一般的に多くの散歩量が求められるのは大型犬とされています。またパグやフレンチブルドックといった短頭種(比較的頭の短い犬種)は、激しい運動で呼吸困難や熱中症を起こしてしまうこともあるため、あまり長時間のお散歩は控えたほうが良いかもしれません(目安としては、普段の散歩量と、その散歩中の犬の様子を見て判断が必要です)。特に暑い日のお散歩は厳禁です。

さらにダックスフントを代表とする軟骨異栄養犬種と呼ばれる犬種は、椎間板ヘルニア(”ついかんばんヘルニア”椎間板が損傷してしまったり変形してしまう病気)のリスクがあるため、跳ねまわったり段差の大きい階段の上り下りには注意が必要です。

【性格】
お外が大好きな子は長めのお散歩でも問題ありません。しかしシャイな性格などで、普段の散歩は30分程度しか行わない、というお外が苦手な場合は、あまり無理に歩かせるとストレスによる体調不良や問題行動を引き起こすことがあるため、無理に時間を増やすのではなく、10分など短時間で済ませるようにしましょう。できればドッグトレーナーさんの指導のもと、お散歩の苦手を克服するトレーニングをしてあげることをおすすめします。

次回では病気や肥満、年齢の面からもお散歩の適正量を解説し、より運動効果の高いお散歩方法についても見ていきたいと思います。

ただ歩かせるだけじゃダメ!?健康的な犬のお散歩のコツと注意点(後編) >>

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<ただ歩かせるだけじゃダメ!?健康的な犬のお散歩のコツと注意点(後編)>

こんにちは!!
今回は『犬のおさんぽ』の続きをお伝えします。
本記事は、過去に私が寄稿したものを許可を得て転載しています。
無断での引用、転載は禁止しておりますので、ご了承ください。




前回に続いて、適正なお散歩量を見つける方法と、より運動効果の高いお散歩方法について健康維持という視点から解説いたします。

適正なお散歩量を見つける方法

【病気の有無】
何かしらの病気にかかっている場合は、お散歩などの運動自体が病気の体に負担をかけるため、お散歩を控えることがほとんどです。中にはお散歩しないと排泄しない犬もいますので、そういった場合は、排泄場所まで愛犬を抱えて連れて行き、排泄が終わり次第すぐに帰るというような工夫が必要です。

しかし、椎間板ヘルニアや前十字靭帯断裂(”ぜんじゅうじじんたいだんれつ”太ももとスネの骨をつなぐ靭帯が切れてしまう病気)といった整形外科の病気で安静が必要な場合は、抱えて外へ行き排泄するという形でもお散歩は一切禁止になります。また、高齢の犬で慢性の関節炎にかかっている場合も、お散歩の量はかなり減らしてあげる必要があります。

このように病気の場合はお散歩の調整が必要なことがほとんどですから、お散歩に行っていいのかどうか、行っていい場合もどのくらいの量なら問題ないのかを必ず動物病院で相談するようにしてください。

肥満の傾向がある犬は、心臓や関節に大きな負担がかかるため、長時間のお散歩や動きの激しい運動は注意が必要です。もちろん減量のためには運動は大切なのですが、無理な運動は禁物。動物病院に相談しながらお散歩時間などを設定することをおすすめします。

散歩するダックスフンド

【年齢】
おおよその目安として、小型犬では10歳以上、中型犬や大型犬では7歳以上の高齢になると、背骨や関節への負担が大きくなってきます。特に大型犬は関節への負担が大きいので、高齢の場合はあまり長時間の散歩は控えた方が良いかもしれません。

しかし、あまりに運動量が少ないと、今度は関節をカバーするべき筋肉も衰えてしまいますので、全くお散歩をやめてしまうのではなく、軽いお散歩は続けるべきです(脳の活性化という意味でも)。やはり目安は、普段のお散歩時間と愛犬のその時の様子にもよりますが、排せつを外でさせたり、外の匂いを十分にかがせてあげる程度などのお散歩がおすすめです。

また、病気が隠れている場合は、お散歩が大きな負担になることもありますので、高齢の犬は動物病院で健康診断を定期的に受け、その際にお散歩についても相談されることをおすすめします。

Rennender Labrador auf der Wiese

より運動効果の高いお散歩方法
単調な道路を歩く、走るだけでは、少々もったいないお散歩になっていることをご存知でしょうか?

実は、アスファルトや芝生、土の上、砂利といった様々な地面を歩かせることで、犬の足裏を刺激することができ、それが脳神経への良い刺激になります。また、傾斜の坂道であれば、普段歩くときに使う筋肉と別の筋肉が刺激されますので、体力維持という視点ではより好ましいお散歩と言えます。

一方で、食後のお散歩は胃腸に大きな負担がかかります。特に大型犬で発症の多い「胃捻転(いねんてん)」というかなり重めの病気は、食後のお散歩が原因になることもありますので注意が必要です。食後は最低でも2時間、できれば3〜4時間は休憩をとってからお散歩しましょう。

まとめ

以上、犬の健康維持という視点から、お散歩の工夫や注意点をご紹介させていただきました。

「この子のお散歩はこれで決まり!!」というのではなく、逆に日々の愛犬の体調を見ながら調整してあげることが大切です。また、愛犬の普段のお散歩量や状態によって散歩時間の短さや長さの基準は異なります。例えば、「普段1時間お散歩をしているが、歳を重ねるにつれて、足取りが重そう・・・」などの場合は30分や10分に短くしてあげる工夫が必要でしょう。

最後に、お散歩で最も大切なのは「マナー」です。排泄の処理はもちろん、排泄させる場所にも注意を払ったり、ノミやマダニの予防をしておくなど、最低限のルールを守っていただき、人も犬も安全安心で楽しいお散歩ができるようにしましょう。

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