スタッフブログ

2024年01月14日  

投稿者:森のいぬねこ病院 スタッフ

犬の親知らず?

こんにちは!芋沢院の榎原です☀️

 

突然ですが皆さん親知らずを抜いたことはありますか?

私は左下に生えていたものは

2年前に大学病院まで行って抜きました😅

 

反対側も抜こうね

と言われたのに

その後次回再診日も言われず

連絡も来ず

改めてこちらから連絡しようにも

気乗りせず笑

 

反対側は埋まったままであります😂

 

そんな親知らずは犬猫にはあるのでしょうか?

解説していきます!


そもそも親知らずとは

親知らず(おやしらず)とは、

大臼歯(大人の奥歯)の中で最も後ろに位置する歯であり、

正式な名称は第三大臼歯、智歯(ちし)とも呼ばれてるそうです。

 

永久歯は通常15歳前後で生え揃いますが、

親知らずは生える時期が概ね10代後半から20代前半であり、

親に知られることなく生えてくる歯であること

その名前の由来だとも言われています。

また、先天的に生えてこなかったり

生えたとしても向きが正常な歯とはことなったり

埋まっていることが多いものです。

(日本歯科学会を参考に一部編集)

 

ということは、親知らずの特徴は

①一番奥に生えてくる歯

であり、

②他の歯より生えるのが遅いor生えない

③生えたとしても変な向きが多い。

ということになりますね🤔

 

犬猫にあるのか?

結論から言うと(基本的には)ありません!!

私の知る限りでは、

②他の歯より生えるのが遅い歯

はあっても、

それが

一番奥であるわけではなく

また、生えてくる場合はほとんどのケースで正常な

生え方となります。

 

親知らず・・・みたいなもの

稀に遺伝的な理由などで

歯が生えてこない(欠歯)

生えすぎる(過剰歯)

あるいは密生歯といって

小型犬で顎が小さすぎて歯が

曲がって生えることがあります。

 

また、最も親知らずのイメージに近いもので、

歯が埋まって出てこない(埋伏歯)

と言うことは一番奥歯ではなくとも

認められます。

 

これらは全て親知らずのように

そうなることが多いよ。

というわけではなく、

少数派な病態となります。

 

しかし傾向としては、小型犬や

フレンチブルドッグ・パグのような短頭種

では歯の生え方の異常が多いです。

 

人では抜くことも。動物では?

先ほど結論づけたように、

動物では人の親知らずのような歯はなく

全て正常な時期に生えそろうことが

ほとんどです!

なので親知らずのように

変な生え方をしたから歯を抜きましょう。

と言うのはあまり一般的にはありません😲

 

ただしもちろん、

過剰歯や密生歯のように、

異常な形で生えた歯に関しては、抜かなければならない

ということはあります。

 

定期的な歯科検診を!

これらの歯並びの異常については

普通に飼い主様が口を見て気づく

と言うことはほとんどないでしょう。

気づけたら逆にすごい!

 

なので生後1年くらいで最初の歯科検診

健康診断あるいは避妊去勢手術と合わせて行い、

 

その後

2〜3歳ごろから麻酔下でのクリーニング

その際一緒に、レントゲンにて

埋伏歯や異常歯のチェックをしましょう。

 

その後は1〜2年ごとに麻酔下で

歯周病検診+クリーニングを行うと良いでしょう。

 


健康な歯を守り、

80歳になったときに20本以上の歯を残す

8020運動

と言うものが人では提唱されています。

(人の永久歯は28本(親知らずのぞく))

わんちゃんでは42本、猫では30本の歯が存在します。

 

犬猫ではこういった語呂の良い運動は

ないですが、高齢になっても自分の歯で

ご飯が食べられるよう、

小さいうちから取り組んでいきましょうね😁

 

ちなみに本日のトップ画像は

看護師黒田さん作成⭐️可愛くて上手!😻

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