こんにちは!芋沢院の榎原です☀️
背中の傷口が痛くならないかドキドキしながら
意外と雪かきできました!
でも朝みんなで頑張ってくださり、昼には雪も上がり
地面がちゃんと見える感じになりましたね☺️
これで一安心です。
今回は病院に行くべき症状シリーズ
第4段、尿の問題についてです!
尿が赤い
あえて「血尿」ではなく、
尿が赤いと書かせていただきました🤔
実際、尿が赤いですー!って
病院に来られる方よりも
血尿が出てます!
って来られる方の方が圧倒的に多いのですが😅
一応、医学的には
赤い尿=血尿とは限らない
ので、例え、
「先生、血尿がでてます!」
と言われても
病院では「赤い色の尿」として対処していきます。
尿が赤いときの原因は?
尿が赤いとき、通常考えらるのは病的には次の3つになります。
(他の稀な病態もありますが)
①血尿
②ヘモグロビン尿
③ミオグロビン尿
基本はこの三つを考えます。
そして今回は先に言っておきます。
尿の色の変化は緊急性の高い疾患が多いので
必ず病院に行くことを推奨します。
もう原因がはっきりし、治療や経過観察と言われた
場合を除いて、尿の色がおかしければ
すぐに病院へ行ってくださいね。
では、それぞれの尿の特徴や疾患の解説をしていきます!
①血尿
血尿とは、腎臓から尿道のどこかで
「出血」が起きた際に生じます。
尿中から、赤血球が検出されるのが特徴です。
赤血球が出ているかどうかを調べるには、
・尿試験紙を使って血が出ているか調べる潜血反応試験
と
・顕微鏡を使って観察する直接顕微鏡検査
があります。
潜血反応は後述する②ヘモグロビン尿、③ミオグロビン尿でも陽性となるため、
顕微鏡を使って綺麗な赤血球を確認することで確定します。
血尿の原因には
・膀胱炎
・腎盂腎炎
・尿道炎
・前立腺炎
・避妊メスにおいては発情出血
などがあります。
これらを尿の精密な検査や血液検査
画像検査によって鑑別・除外していき、最終的な
確定となります。
②ヘモグロビン尿
ヘモグロビンとは、赤血球中に含まれる赤い色素です。
(携帯のバッテリーみたいなものです)
通常、赤血球は作られた後、約2週間で寿命を迎え、
脾臓などで処理されます。
その際に使わなくなったヘモグロビンは
肝臓へと運ばれ、普段の尿の色である黄色い色素の
ビリルビンに変換されます。
しかしこの肝臓へと運んで処理をする能力を超えて
大量に赤血球が処理されてしまうと、
あぶれたヘモグロビンがそのまま尿中へと
流れ出てしまうことがあります。
これがヘモグロビン尿のメカニズムです。
ヘモグロビン尿の原因としては
赤血球の過剰な破壊(溶血)があります。
通常貧血を伴いまして、
この状態を溶血性貧血といいます。
溶血性貧血の原因には
・免疫介在性
・感染症
・中毒
・炎症
・遺伝病
・脾臓腫瘍など脾臓の異常
などが挙げられます。
通常ヘモグロビン尿を呈する動物は
発熱や虚脱、黄疸などの激しい臨床症状が
あることが多く、直ちに病院での精査と治療が必要です。
③ミオグロビン尿
先ほどのヘモグロビンと名前が似ていますが
ミオグロビンは
筋肉の中の赤色の色素です。
見た目でヘモグロビン尿との鑑別が難しく、
潜血反応でも陽性となります。
硫酸アンモニウムという物質と混ぜると区別できますが
病院には置いていないので調べるには外部の検査機関に
お願いしています😅
院内でできる区別としては
筋肉の炎症や壊死があるかどうかです。
詳細な身体検査と問診により、溶血ではなく
筋肉の障害だと疑われたら、原因について種々の検査で
精査していきます。
稀な例でしたが、
一度ドッグランで丸一日、めちゃめちゃ激しい運動をした
ジャックラッセルテリアさんが
ミオグロビン尿を出したことがありました😅
翌日には尿の色が戻り、しばらく筋肉痛のような症状があったようです笑
病院で検査をするときには
あ、ヤバイ。変な色の尿だ。
と思い病院へ行くときには
尿が取れれば採取してきてください。
その際には
・来る直前に取れた尿
・綺麗な状態の尿
である必要があります。
ペットシーツについた尿や泥などの混入があると
見た目のチェックはできても検査はできませんのでご了承ください🙇♂️
ただご安心ください。
尿の異常であれば、多くの場合で院内での直接的採尿
が必要となりますので、持って来れなくても
必要に応じて採尿の仕方をご提案します☺️
猫の膀胱炎
最後に、猫の膀胱炎について軽く、触れておきます。
尿の色が赤い
という症状で最も多く見る病気は猫の膀胱炎だと思いますが
猫の膀胱炎は
症状の軽いものから重いものまで非常に幅広い病態となります。
軽いものでは無治療・様子見でも良いのですが
そうでない場合には1日放置しただけで死に至ることもあります。
猫ちゃんの状態が優れない場合にはm
良くある膀胱炎でしょ?
と甘く見ずに、必ず病院へ行くことを推奨します。
(繰り返す膀胱炎で、ストレス性と言われている場合には
受診するべきか、かかりつけの獣医師と相談してください。)
いかがでしたでしょうか?
昨日は休診日の手術と夜間看護があり
今日はくたくたな榎原でした😅
文章もどこか読みづらかったらすみません。。