スタッフブログ

2019年01月27日  

投稿者:榎原陸

老犬になったらしてあげたいこと2

みなさん、こんにちは!

副院長の榎原です。

 

昨日は、老犬になったらいろんなことが起こるけど、

まずは年一回の健康診断をしてみましょう!

ということをお話に挙げました。

 

今日は、健康診断、その後についてお話したいと思います^^

 


②健康診断について

検査には、得意不得意があります。

検査を行う医師の得意不得意ではなく、

検査自体の特徴です。

まず血液検査ですが

得意:全身の栄養状態や臓器の機能を把握できる

一般スクリーニング検査以外にも、病気特異的な検査で確定診断できることもある

一部の疾病は早期発見に利用できる

不得意:異常値=病気ではないことがある

そのため血液検査だけで確定的なことは言えない

病気の初期の変化を見逃す場合もある(発生初期の腫瘍など)

 

次にレントゲン

得意:骨折などの大きな病変を見つける

大きな腫瘍、異物を発見できる

臓器それぞれの輪郭と大きさをチェックできる

不得意:重なったもの、臓器の影にあるものは見にくくなる

レントゲンに映らない異物もある

小さな病変(初期の腫瘍)を見逃す恐れ

撮影に負担がかかる場合もある

 

超音波検査

得意:小さな病変も見つけることができる。

臓器の中身や構造・機能を把握できる

やりながらの処置もできる(採尿や生検)

不得意:肺や大きな石・うんちの影など見れない場所もある

仰向けでじっとしていられない子には負担

大型犬では奥が見えづらく、小型犬は検査プローブが当てづらい

 

簡単にですが、以上のように

各検査にも欠点がありますので

これをやっとけば絶対に大丈夫!

というのはありません

高齢になったら出来るだけ様々な検査を組み合わせることをおすすめします。

 

森のいぬねこ病院で行っている

検診プランについてまとめてみるとこんな感じです!

参考にしながら、実際に健診を受ける際には

受付や獣医師と相談して決めていきましょう!

 


③健康診断を受けたら

健康診断を受けて、

例えば何か持病が見つかった

あるいは今後定期的にチェックしていくべきものが

見つかったとしましょう。

 

良くあるのは

・肝臓や腎臓の数値が悪かった

・体にしこりが見つかった

・メタボリックだった

・膀胱炎や尿石症が見つかった

などです。

 

メタボリックは今後様々な病気に発展する

可能性がありますので

食生活を見直すとして笑

 

例えば、なにか病変が存在した場合には

出来るだけ追加検査をして

はっきりとした診断をつけましょう。

 

腫瘍などは健康診断で、

「そこになにかしこりがある」

ということしかわかりません。

診断には針吸引細胞診や、外科的な切除生検

が必要になります。

できた場所により対処が異なりますので、

獣医師とよく相談しましょう。

 

肝臓の数値が高い

腎臓の数値が高い

ことに関しても

なぜ数値が変化したのか

を見極めてから治療の必要性を探ります。

様子見

となることもありますが、

多くの場合

食生活

から問題になっていますので

見直す必要があります。

 

そして例え検査値に異常がなかった

としても、もし気になる症状がすでにあるなら

・検査で引っかからなかっただけで、実は初期の病変だった

・体質や性格からくる問題だった

などの可能性がありますので

せっかく健康診断を受けてくださったのであれば

とことんまで気になることを追求してみてくださいね!

 


④受けたあと

健康診断で何かあれば、

それぞれの問題に対して適切なことは

なにか、獣医師と相談して決めていきましょう。

 

例にあげるのは大変なので、

具体的な病気の話は別の機会にします笑

 

次回では、なんにも検査値には異常がなかった場合、

他の病院や獣医師には

それこそ歳のせいだね。

原因はわからないから様子見だね。

と言われた場合にできることをご提案します。

 

ここからやっと私が取り組んでいる、

東洋医学+西洋医学

の統合医療の分野のお話になります笑

 

もうしばらくお付き合いください!

©森のいぬねこ病院