こんにちは、芋沢院の榎原です☀️
今日は先日芋沢院で手術しました
膀胱結石についてご紹介します!
膀胱結石
膀胱結石とは
読んで字の如く、
腎臓で作られたおしっこをためておく
膀胱
の中にできてしまった石のことです。
レントゲンではこんな感じで
写ってきます。
ちなみにこの子はデンタルオペの術前検査で
偶然、発見されました😲
この子は症状がないうちに見つかったので、
相談の上手術にて摘出しました!
術後は2−3日入院で
ちゃんと排尿ができるかを確認させてもらい
10日で抜糸して完治です!
幸いにも結石はこの一つと、
周りの細かいものだけだったので
丁寧に取り除きシンプルな手術で終わることができました。
しかし、場合によっては尿道へ石が入り込んだり
細かい石が無数に散らばってしまい、
大変な手術ともなりうるので注意が必要です⚠️
なにはともあれ手術、お疲れ様^^
一般的な結石の解説です↓
原因
食事中に含まれるミネラルが、尿中へと排出された後、
膀胱中で細菌や死んだ細胞のゴミなどを中心に
集まり固まって、時間をかけどんどん大きくなって石となります。
原因は一つではなく、
・ミネラルの多い食事
・水分摂取が少ない
・細菌の感染した膀胱
・膀胱炎
・濃い尿を長時間溜めておく生活習慣
などの要因が複数重なり合って、
結石のできやすい状態となると考えられています。
症状
症状が現れる場合には
・血尿
・頻尿
・おしっこが出ない、出しづらい
・吐き気
・食欲不振
・下腹部の不快感
・痛みによる泣き声
などが起こることがあります。
これらの症状は尿道の狭い去勢した雄犬で
特に問題として出やすくなります。
治療法
・食事療法
小さな結石であれば、
食事療法により溶解が期待できる場合があります。
しかし食事療法で溶けずに、尿道に落ちてきて
詰まってしまうケースもあるので個数や石の種類により
治療反応を見てから
治療法を変更することもあり得ます🤔
・外科手術
強い臨床症状がある場合や、閉塞リスクが高い場合
などはもちろん摘出してしまった方が早期に
完治へと向かいます。
ただし、石が大きく溶けない時でも、
ツルッとした石で無症状であれば
急いで摘出する必要はありません。
石の形や本人の状態を吟味して、
高齢であり、もし今後閉塞した場合の
手術リスクが高くなっていく場合や
少量の血尿・頻尿など
軽度な臨床症状が繰り返されている場合など
飼い主様と相談し手術を希望される時には
早期に摘出することにしています。
手術について
全身麻酔にて開腹・膀胱に小さな切開を加えて
直接摘出し、丁寧に膀胱・腹壁を閉じます。
その際に取り残しがないように何度も
優しく膀胱内をチェックしたり、
尿道の石もしっかり取り除くことが大事⭐️
また手術ではただ取り除いて終わりとするのではなく、
細菌感染のチェックや石の種類の分析を
外部委託して再発予防に備えます。
再発予防
手術後は、石の種類を分析により確定し、
予防法を決めます。
・ストルバイト結石
であれば基本的に食事療法で再発率は少ないと思います。
・シュウ酸カルシウム
は食事により溶けない石で、
何度も再発する子はこの石であることが多いです><
再発予防のための食事療法に加え、
しっかりと水分を取り続ける、排尿をこまめにさせる
などの対策が大事になります。
いかがでしたでしょうか?
特に水を飲む量が少ない子、
普段から散歩でしかおしっこをしない子
ミネラルの多く含まれる食事や
おやつをよく食べる子は
注意が必要ですので
健康診断のタイミングでチェックしてもらいましょう!