スタッフブログ

2023年10月19日  

投稿者:森のいぬねこ病院 スタッフ

膀胱結石!

こんにちは、芋沢院の榎原です☀️

 

今日は先日芋沢院で手術しました

膀胱結石についてご紹介します!

 


膀胱結石

膀胱結石とは

読んで字の如く、

腎臓で作られたおしっこをためておく

膀胱

の中にできてしまった石のことです。

レントゲンではこんな感じで

写ってきます。

ちなみにこの子はデンタルオペの術前検査で

偶然、発見されました😲

 

この子は症状がないうちに見つかったので、

相談の上手術にて摘出しました!

術後は2−3日入院で

ちゃんと排尿ができるかを確認させてもらい

10日で抜糸して完治です!

幸いにも結石はこの一つと、

周りの細かいものだけだったので

丁寧に取り除きシンプルな手術で終わることができました。

しかし、場合によっては尿道へ石が入り込んだり

細かい石が無数に散らばってしまい、

大変な手術ともなりうるので注意が必要です⚠️

なにはともあれ手術、お疲れ様^^


一般的な結石の解説です↓

原因

食事中に含まれるミネラルが、尿中へと排出された後、

膀胱中で細菌や死んだ細胞のゴミなどを中心に

集まり固まって、時間をかけどんどん大きくなって石となります。

 

原因は一つではなく、

・ミネラルの多い食事

・水分摂取が少ない

・細菌の感染した膀胱

・膀胱炎

・濃い尿を長時間溜めておく生活習慣

などの要因が複数重なり合って、

結石のできやすい状態となると考えられています。

 

症状

症状が現れる場合には

・血尿

・頻尿

・おしっこが出ない、出しづらい

・吐き気

・食欲不振

・下腹部の不快感

・痛みによる泣き声

などが起こることがあります。

これらの症状は尿道の狭い去勢した雄犬

特に問題として出やすくなります。

 

治療法

・食事療法

小さな結石であれば、

食事療法により溶解が期待できる場合があります。

しかし食事療法で溶けずに、尿道に落ちてきて

詰まってしまうケースもあるので個数や石の種類により

治療反応を見てから

治療法を変更することもあり得ます🤔

 

・外科手術

強い臨床症状がある場合や、閉塞リスクが高い場合

などはもちろん摘出してしまった方が早期に

完治へと向かいます。

 

ただし、石が大きく溶けない時でも、

ツルッとした石で無症状であれば

急いで摘出する必要はありません。

石の形や本人の状態を吟味して、

高齢であり、もし今後閉塞した場合の

手術リスクが高くなっていく場合や

少量の血尿・頻尿など

軽度な臨床症状が繰り返されている場合など

飼い主様と相談し手術を希望される時には

早期に摘出することにしています。

 

手術について

全身麻酔にて開腹・膀胱に小さな切開を加えて

直接摘出し、丁寧に膀胱・腹壁を閉じます。

その際に取り残しがないように何度も

優しく膀胱内をチェックしたり、

尿道の石もしっかり取り除くことが大事⭐️

また手術ではただ取り除いて終わりとするのではなく、

細菌感染のチェック石の種類の分析

外部委託して再発予防に備えます。

 

再発予防

手術後は、石の種類を分析により確定し、

予防法を決めます。

・ストルバイト結石

であれば基本的に食事療法で再発率は少ないと思います。

・シュウ酸カルシウム

は食事により溶けない石で、

何度も再発する子はこの石であることが多いです><

再発予防のための食事療法に加え、

しっかりと水分を取り続ける、排尿をこまめにさせる

などの対策が大事になります。

 

いかがでしたでしょうか?

特に水を飲む量が少ない子、

普段から散歩でしかおしっこをしない子

ミネラルの多く含まれる食事や

おやつをよく食べる子は

注意が必要ですので

健康診断のタイミングでチェックしてもらいましょう!

 

 

 

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