皆さん、こんばんは!
最近ブログ見ましたと院内でいってくださる方が
いらっしゃいます^^
とても嬉しいです!
副院長の榎原です。
最近急に暖かくなってきましたね!
僕は寒がりなので朝は震えてますが…
暖かくなってくるとどうしても増えるのが
花粉
です。
人の花粉症もそうですが、
ワンちゃんでも花粉や樹木、雑草に対する
アレルギー性皮膚炎はとても多いです。
暖かくなってきて、気持ちいいんだけど、
最近痒くなってきたみたい…
という来院が増えてきました!
そんなわけで今日は
アレルギー性皮膚炎の患者さんに
普段僕が話して驚かれることの多いトピックを
アレルギー治療の落とし穴
と題してお話してみたいと思います!
今回ご紹介するのはこんなケース。
”ステロイドやかゆみ止めを飲んでれば大丈夫なんだけど
減らすとどうしても痒がっちゃうのよねー。
痒そうなのが可哀想で、見てられないからおくすり頂戴?”
こういったご要望、僕はよく受けます。
でも、毎回
ちょっと待った!
をかけます。
ごめんなさい、確かに、かゆみは僕もよくわかります。
とてもつらいです。。(僕もそうですから)
でも、だからといってかゆみ止めに頼りすぎるのは良くない。
そこで僕がいつもリサーチするのは
そのかゆみ、本当にかゆみ止めに頼らなきゃだめなアレルギーなのでしょうか?
ということ。
そこで落とし穴①
「実はあげてたおやつ、アレルギーの原因です」パターン
毎回失礼かとは思いつつ、
・与えている食べ物は、このフードだけですか? ・トッピングはかけていませんか? ・ご褒美に与えるものはありますか? ・デンタルガムは使っていますか? ・ご家族で、おじいちゃんやおばあちゃんなど、一緒にお菓子を食べちゃいそうな人はいませんか?
など、質問の仕方をいろいろ変えて
本当に口にするものが限定できているか
を調べます。
すると結構食べ物としてカウントされていない食べ物、
あります笑
もしかしたらそれが痒みの原因かもしれないので
2周間程度やめてみることで手を打ちます。
それで痒みがひどくならず収まれば
かゆみ止めは少なくとも冬期は必要ないはずです。
さらに食べ物関連で
落とし穴②
「このおやつは大丈夫だと思ってたのに。。」パターン
アレルギー検査までして、療法食しか食べさせず、
たまのおやつやトッピングはアレルギーのない
レタスやきゅうり、りんごだけなの。。
なのに痒くって…
野菜はアレルギーを起こさない。
そう思っている方、注意です。
実は上に挙げた野菜と果物、
すべてブタクサアレルギーの子で交差反応
というものを起こす可能性があります。
交差反応とは、別の品目なのに
抗原の形が似てしまっているため、
アレルギー反応を示してしまうこと。
つまり、ブタクサアレルギーの人が
リンゴを食べると痒くなってしまうかも?
ということです。
「えー、私ブタクサアレルギーだけどリンゴ食べても鼻水出ないわよ?」
と言われそうですが、
出ない人は出ない、出る人は出る。それだけです。笑
ただ、経験的にリンゴを食べているワンちゃんで
アトピー性皮膚炎に苦しむ子をよく見かけるので
個人的にはアレルギーが疑わしい場合
リンゴは推奨していません。
ただ、りんごアレルギーだ!と確定診断した例はないので
この落とし穴を抜け出したからといって
痒みが完全にはなくならないのは十分ありえます。。
続いて落とし穴③
「ストーブ・エアコン炊きすぎ問題」
ちょっと東洋医学チックですが、
西洋医学の面からも実感される先生もいると思います。
冬なのに、とても皮膚が熱っぽい子。
さらに、乾燥していてフケが出てたり、皮膚が砂漠状態の子は
冬場にストーブやエアコンの風に当たるのが好きな子が多い印象があります。
そして、皮膚は赤くて腹部や脇、股をよく掻く。
これはなかなか改善してもらうのが難しいのですが
(人だって寒いですから…)
少しでも保湿力の高いシャンプー
(肉きゅう石鹸がおすすめです!)
を使ったり、
風が直接当たらない工夫をしたり、
体の熱を取る食材や漢方を使ってみてください。
冬期の肌トラブルと痒みを抑える助けになるかもしれません!
以上、3つの落とし穴というか
よくある痒みの持続してしまう3パターンについてご紹介してみました!
思い当たる方はいらしたでしょうか?
もちろん、上記の落とし穴にハマる以前に
アレルギー検査をしたり、
他の感染症を除外したり、
正しい療法食や手作り食を実践している
というのは
前提としてお話をしてましたので
まだ検査や相談にいらしたことがない人は
まず何からしたらいいかご相談くださいね^^