2017年09月27日  

無麻酔スケーリングへの思い・・・その2

こんにちは!!
今回は前回からの続きで、
無麻酔スケーリングを強く否定する
理由の2つ目です。

それは、無麻酔スケーリング後の
トラブルが多い、
トラブルに気づかない
という点です。




歯は一見すると硬くて頑丈に見えます。
しかし、その表面は非常に傷つきやすく、
傷ついてしまった歯は、そのあとは
簡単に歯垢・歯石が付着してしまい、
歯周病がさらに進行してしまいます。

ですので、歯石除去をする作業は、
非常にデリケートな作業になるのですが、
無麻酔スケーリングでは、
動物が動いてしまうので、
歯を傷つけてしまうリスクが高くなります。

そして実際に、無麻酔スケーリングを受けている
動物を診察させていただくと、
歯の表面がガタガタになっているケースが
非常に多いのです。

つまり、歯石を除去する代わりに、
歯を傷つけるという代償を伴っています。
そしてそれは結果的に、
歯周病進行の手助けをしているのです。

また、歯周病があるにも関わらず、
無麻酔スケーリングを行うことで
トラブルが発生することがあります。

歯周病とは歯の周りに、病原細菌を含む
様々な物質が付着している病気です。

そして歯周病にかかっている動物の歯肉は、
非常に脆く、歯石除去の際に簡単に出血してしまいます。

歯肉から出血すると、そこに歯周病細菌が侵入し、
全身に細菌が巡ってしまいます。
そしてそのような状態に陥った動物の中には、
発熱などの感染症症状を発症するケースもあります。

無麻酔スケーリングを行う施設の中には、
「歯周病を持つ動物は施術しません」
と書いてあるところもありますが、
犬も猫も歯周病の罹患率は
実に8割以上
というデータもあります。

そしてそれは私自身の診療の中でも、
その罹患率の高さは実感しています。

そうなると、無麻酔スケーリングを行える動物は
ほんのわずか
のはずです。
なのに結構予約が取れないくらい人気のあるところもあるようです。

いずれにせよ、
無麻酔スケーリングが歯周病を助長する
無麻酔スケーリングで体調を崩す
ケースが多く見られ、あまりにリスクが高すぎます。

これが私が無麻酔でのスケーリングを
否定している2つ目の理由です。
(続く)

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